故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

七つの弁当

2015-01-13 07:04:04 | よもやま話

だんだんと、おかずの味が複雑になっていきます。
深みが、いや雑味が増していきます。

料理は味付けがすべてです。
美味しくできた炒め物が残ったら、次の料理の味付けに使います。
昨夜の野菜炒めは、朝の野菜炒めの味付けに変わります。
そうして、代々受け継がれる私の味付けです。

くさやのつけ汁、秘伝の焼き鳥のたれのごとくです。

妻が帰郷したので、ごはんは3食自前です。
余った朝ごはんを弁当に詰めて出かけます。
さすがに、三日にして終わりました。

友人の弁当は、ある一品をのぞいていつも同じおかずが二品入りました。
シンガポールでのこと。
食べ盛りの息子二人と自分用に、ドカ弁のごはんの上に野菜炒めがどかんと乗り
トマトと缶詰の魚(キャベツであったり)にマヨネーズをかけておしまい。
ごはんの上におかずを乗せて食べるシンガポール風です。
毎日変わるのは、一品のメインだけ。
食べたことはありませんが、正直食べたくないと内心思いました。
毎日、息子たちは完食だったそうです。
彼はこれを7年間続けたから偉い。耐えた息子たちも偉い。

さに言う私も二年間、かみさんに替わり毎日7つの弁当をこさえていました。
私のレパートリーは11メニューのみ、卵焼きを除いてこれらの中から3つだけ選択しました。
全部で4品のおかずでした。11メニューを回すことで結構頑張れました。
四時起き、一升の飯炊きから始まり、七つの弁当を包み終わって完成するのは六時頃でした。
ダイエットに興味がある娘たち3人は、申し訳程度のご飯の量でした。
弁当のふたを堂々と開けられるよう、彩りを添え詰め方に気を使いました。
どうにも困った時には、デパ地下に行き半額になったトンカツを買ってきました。
朝方、チンして詰めました。
「お父さん、今日の弁当美味しかった。」
複雑な気持ちでしたが、内緒にしておきました。企業秘密です。

妻が帰郷中のわずかな時間の奮闘です。

2015年1月13日
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする