矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

ようやく1つ課題が終わりそうです。

2010-11-17 23:36:37 | 医学教育
Maastricht Universityの医学教育学の勉強をしていますが、悪戦苦闘していた課題が、ようやくめどが立ちました。

抽象的な内容で、ほんとうに苦しみましたが、サウジアラビアの解剖学専門のクラスメートのサマリを参考にさせてもらったおかげで、雲をつかむような感じで、全体像が見えなかった、Learning theory 学習理論 が少し見えてきました。

それにしても、英語での語彙力や表現力が乏しいため、抽象的な文章を書くのは非常に難しいです。

先日、アメリカ人の英語の先生に、語彙力のテストをしてもらいましたが、私はなんとかアメリカの大学生レベルの語彙をなんとか平均的にわかるレベルと判定されました。まだまだ下のほうです。正答数で判定されますが、わからない単語は、あてずっぽうで答えないように言われた試験です。ほとんどが白紙。

米国の大学院入学試験のGREという試験があり、そこでも米国語力のパートは、非常に低い点でした。見たこともないような難解な語彙ばかりで、数週間、数ヶ月の勉強などではどうにもならないもので、当時は、あきらめて数学と知能検査みたいな確率の問題のパートで得点稼ぎをしました。

英語は、一生の課題で、ずっとなんとかしたいです。

親友のありがたさ

2010-11-16 22:31:05 | プライベート
もうひとつ、自分の日記としてとどめておきたいこと。。。。

今日は、日本医師会館で、10年来の親友と再会しました!

同僚でもあった彼女は、私の憧れの女性のひとりです。

ご自宅までにもお邪魔してお話させていただいたこともあります。

今日も、お会いして感動しましたが、エレガントでチャーミングな立ち居振る舞いから、とてもファッショナブルで、フェミニンなお洋服まで、本当に素敵でした。

彼女からは、渡米したり、帰国したりの際に、いろいろなスモールギフトをいただきました。今日も、思いがけず、おみやげをいただきました。おふろ用品で、疲れを取ってね、とのメッセージ。ありがたいです。。。

さらに、偶然とご縁ですが、もうおひとり、同い年の友人で3年ぶりぐらいになりますが、とても優秀で、美しく、女性らしい方と、会館の1階で、ほんの一瞬、再会しました!

ごはんでもまたご一緒したいものです~~。

この場をお借りして、どうもありがとうございました~~。

お勧めの学習メディア NEJMのInteractive Medical Case

2010-11-16 22:26:29 | 医学教育
若手向けにも、一般医師にも、非常にすばらしい教材のご紹介です。

昨年、掲載されているのを発見して、感動した学習メディアです。

http://www.nejm.org/multimedia/interactivemedicalcase

症例を診察している感じで、自分の臨床判断を試すことができます。

今日の講演でも、これを利用している人の大半が、

1.自分の臨床判断を試す
2. 専門外の分野のアップデート

などを理由としてあげていました。私も一般内科の鑑別診断能力、臨床判断力の維持のために、できるかぎり利用したいと思っています。

iPODで、audio summaryを聞くのが精一杯の時間確保になってはいますが、継続して
clinical scienceに磨きをかけたいです!

NEJMの舞台裏

2010-11-16 22:02:35 | 医学教育
今日は、古巣の日本医師会館で、講演を聞きに参加しました。

客員研究員としてセミナーなどに参加している東京大学医学教育国際協力研究センターの
主催でした。日本医学雑誌編集者会議でもあり、非常に有益なお話が聞けました。

NEJM、みなさんご存知の世界最高峰の臨床医学の雑誌です。インパクトファクター50。
Basic scienceのNatureとほぼ同等ですよね。

臨床系の内科系雑誌では、
NEJM 50, Lancet/JAMA 約30, Annals of Internal Medicine・BMJ 約20と続きます。

NEJMの最近の動向、編集の方針などの講演で、非常に感銘を受けました。

米国で診療する場合、NEJMに掲載された内容は、「診療上の常識」というレベルで浸透していきます。診療を大きく変える内容であれば、「知らなかった」ということは許されない状況です。Professionalとして常に情報をアップデートし、診療に反映していくことが要求されます。

質、内容もすばらしいものが多いですが、その舞台裏もシステマティックなものです。

年間14000を越える投稿があるそうですが、いくつもの厳しい関門を通りぬけた選りすぐりの論文しか掲載されません。Editor-in-Chiefが最初のスクリーニング、それを合格してはじめて各専門領域のEditorへ。そこも合格しなければreviewerにまわることはありません。

最近の動向では、いわゆるハードコピーの「雑誌」は2次的な媒体になったそうです。
出版のメインが、オンライン出版になっているそうです。

読者の40%が、卒後5年目以内の若手医師のため、彼らのニーズが、マルチメディア。
オンライン、audiovisualなどさまざまなdigital mediaのほうが利用されやすい現状を反映している、と言っていました。

私が一番好きな内容は、やはり教育的なプログラムです。

ケースのインターアクティブなセッションは、非常に有益です。

NEJMのpriorityに、医師の教育、というのが明確に掲げられており、その点で、十二分に読者のニーズを満たしもいるようです。




エラスポールのARDSに対する有効性に関するmeta-analysis

2010-11-16 10:42:27 | 感染症関連
神戸大学の岩田健太郎先生らのグループが、エラスポールのARDSに対する有効性に関するmeta-analysisを発表されました。


http://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/49/22/49_2423/_article/-char/ja/


すばらしいですね! 臨床研究をどんどん実施して、患者さんに本当に役立つ診療を提供できるとよいですね。

いままで疑問に思われていた点を、科学的に、精緻に、対応することの重要性を実感しています。

私も、感染症の領域で、日本の臨床研究を推進したいです。

FDAが、Clostridium difficileのワクチン候補をfast trackへ。

2010-11-16 10:36:47 | 感染症関連
US Infectious Disease News から。。

FDAが、Clostridium difficileのワクチン候補をfast track対象とするそうです。

ワクチンの開発・承認が加速化される可能性ですね。

ワクチン開発では、結核、マラリア、HIV、黄色ブドウ球菌、Dengue デング熱、などもっともワクチンが必要で、しかし開発が困難な微生物が多々あります。これらに対してワクチンが開発されれば、間違いなくノーベル賞です。


最近のご質問から。。。

2010-11-15 12:07:11 | 感染症関連
最近、抗菌薬の使い方でのご質問がありましたので、この場で回答させていただきます。

抗菌薬の処方には、大きく3種類あります。この10年間ぐらいでもうひとつ増え、正確には4種類になりました。

Presumptive therapy= empirical therapy 初期治療
Presumptive とは、「推定の」、empirical とは、「経験的な」という意味。

すなわち、日本語訳として、「初期治療」という用語を私は2000年ごろから使用しています。
初期治療とは、感染症が鑑別診断にあがっているが、原因微生物と感受性結果が判明していない状況での抗菌薬処方。

通常、72時間以内に培養結果は判明しますので、その間の治療のことです。

Definitive thearpy = specific therapy 最適治療
Definitive 確定した(絶対の)という意味。
Specific とは、特異的な、という意味。

最適治療では、原因微生物と感受性が判明した状況で、それに対する標準薬を使用している処方。
感染部位、原因微生物が判明すれば、おのずと、治療期間も標準的な期間がありますので、その期間を使用します。

例:MSSAの感染性心内膜炎 最低6週間、MRSAの骨髄炎 最低6週間、腎盂腎炎なら、最低10-14日間、など。

Prophylaxis 予防投与
現在は、起こっていないが、将来起こるかもしれない感染症に対して使用する抗菌薬

例:術前投与、弁膜症の患者の感染性心内膜炎の予防投与など

そして、
Preemptive therapy 先行投与
Preemptive とは、先行して、という意味。


この投与の概念は、10年ぐらい前から、主に、末梢幹細胞移植後の患者、臓器移植後の患者のCMV 感染、深在性真菌感染症に対して起こりました。極度に免疫不全がある患者では、「発症」すること=「致死的」であることを意味するため発症する前に早期に感染症の徴候を、biomarkerなどで検知し、先制的に治療する、という概念です。

実際、このpreemptive therapyで、当初、CMVの典型的発症時期が移植後2ヵ月後といわれていたものが、100日以内やそれ以降などに時間的にシフトしてきたりという疫学的な変化も生じています。移植医療においては大きな変化がこの数年でも起こっています。真菌についても同様で、日本では未承認ですが、Posaconazoleというムコールなどの接合菌(菌糸)にも感受性のあるAzole系の真菌薬の予防効果によって、mortalityが下がったことが2007年 NEJM 掲載のClinical trialで報告されています。

真菌については、欧米主流のガラクトマナン、日本発のbeta-D-glucan, アスペルギルスPCRなど、さまざまな
biomarkerがあります。これらが早期検知に役立っていることは、主に臓器移植患者を対象としたstudyでは報告があります。
ただし、biomarkerの検査自体の限界を理解しておくことは重要です。




盛りだくさんの週末でした。

2010-11-14 22:55:49 | 感染症関連
土曜日は、3つの予定がありとても盛りだくさんでした。

ここ数日は近所も紅葉の季節にもなっていました。




午前中に、日本国際保健学会の学生部会などが中心で開催されていたアフガニスタンの保健問題などに関するワークショップに参加しました。アフガニスタンから来日されている医師・医学部教官の方と日本の学生さんたちの交流をかねた会で、とても有意義でした。

私も、国際保健には20代のころから興味があり自分がもっとも好きな分野であること、
また現地の生の声は自分の感性でしか得られないため、参加することにしていました。

さらにこの会では、病院見学にお越しいただいたことがきっかけのご縁で知り合いになったとても優秀な学生さんが司会を努めるということもあり、参加しました。

アフガニスタンの医師のプレゼンテーションは、とても迫力があり、自国をなんとかしたいという情熱が伝わってくるすばらしいものでした。私はプレゼンテーションをした医師と同じグループで、しかも隣に座っていたいう偶然もありました。当初とても物静かだった彼が、一旦、プレゼンテーションを始めると、本当に情熱的に訴えかけていた姿が印象的で、感動的でした。「心を伝える」ということが、文化や宗教、人種を超えて、可能であることを改めて感じました。


その感動を胸に、今度は、午後、若手研修医の方のセミナーにお伺いしました。
遠方からもお集まりと聞いていましたが、50名弱ぐらいの若手医師の方がたと2時間のセッションをさせていただきました。30分ぐらいのレクチャと2例ケーススタディで
実践するという内容にしていました。ホワイトボードを各グループごとにご用意いただいたおかげで、グループでの発表がとてもわかりやすかったです。このやり方を次回、別のところでも応用したいと思いました。








最後は、母校岡山大学の同窓会で鶴翔会(かくしょうかい)の関東支部会に参加しました。毎年11月の土曜日に開催されるこの会は、2回目です。大先輩も多く参加されており、有意義な交流会です。毎年、都内の原宿駅近くの水交会というところで開催されています。







今年、はじめてご挨拶させていただいたのが、心臓病センターを立ち上げられた先生
(順天堂大学名誉教授)。父が地元の病院でもお世話になっておりその旨を申しました。
東京と岡山の往復を週に2回もされている、とのこと。本当にご多忙ですが、精力的なお仕事ぶりに深い感銘を受けました。

また今回は、ご講演として順天堂大学の学長先生が、日本の西洋医学史を概観してくださり、これも大変、勉強になりました。オランダのシーボルトから始まり、日本の医学がどのように発展してきたのか、改めて振り返る貴重な機会でした。

その後、今回は若手の方の参加もあり、平成の卒業生は前回、私を含め3名ぐらいでしたが、今回は卒業後3-4年目の先生のいらっしゃり、とても新鮮でした。

感銘を受けましたのは、医学部3年生のときの基礎研究配属で、リサーチに興味を持ち、現在、リサーチをしっかりする道を選択した若手の先生がいらしたことです。早い時期、若いときの経験がいかにその後の人生にインパクトがあるのかを、改めて感じました。

その後、家族と合流。私の家族も新しい仕事に取り組んでおり多忙ですが、やりがいがあり、楽しそうでした。

今日は、英語のレッスンへ。1時間弱のレッスンですが、新鮮で、いままでわかっていなかった点、意識していなかった点を確認できてよかったです。やはりなんでも経験と繰り返しですね。。。

先週は、数ヶ月ぶりに車を運転せねばならず緊張しましたが、なんとか無事に終えて一安心しました。慣れない車で、しかも車体感覚がいまいちわからない車だと車庫入れができにくくて、一苦労でした。

今週も、体調に気をつけて、アカデミックな仕事に取り組みたいです。



Clinical Skills Assessment に関するセミナーに参加しました。

2010-11-13 00:25:49 | 医学教育
米国のUSMLE の臨床スキルパートであるCSA Clinical Skills Assessment に携わっている先生が、東大で講演されました。

非常にすばらしい講演で、CSAに関して、米国内の教育の歴史と潮流、今後の方向性を知る機会を得ました。セミナー会場は、満杯でびっくりするほど盛況でした。東大の学生さんも多数参加されていました。

CSAは、2004年に全米の医学生にも導入されましたが、それ以前には、外国人に対して開始され、それがpilot studyのような役割でかなり高い効果が認められたということで
全米の学生にも導入する経緯となりました。

私自身は1993-94年にUSMLE step 1, 2を受験しましたが、その当時から米国での試験の意図は大きくは変わっていない印象です。

つまり、「単純に事実を思い出す作業」や記憶に頼る「知識」を問う問題ではなく、

「考え方」「知識の応用」「問題解決」を問う問題がメインです。

臨床現場で必要とされる「知識の応用」「判断」を問う問題ばかりの印象でしたが、

現在もさらにそれが強化され基礎医学領域のStep 1でも、一段と臨床現場で役立つ内容となっています。

そうした問題の「作成舞台裏」を教えていただいたようなセミナーでした。

今日のメインの話題は、2007年にタイ、2009年には韓国でもすでに医師の国家試験導入された臨床スキルの試験(CSAに準じたもの)を、今後日本も導入する方向性(まだ未定と思います)を踏まえた内容でした。

CSAは、全米の決まった都市で、毎日受験可能であり、年間約3万人の受験者がいるそうです。米国の医学生の合格率は97%程度と言っていました。外国人のそれは70-80%台のようです。米国で要求されるbedside mannerを身につけていないと合格は難しいようです。

それにしても、Standerdized patient(SP)をつかった大掛かりな試験を2004年以降、すでに5年以上実施し、その評価は高く、今後はより難しい患者(クレームが多かったり、怒っている患者など)を想定した内容を実施したいといっていました。推計ですが、5年間でのべ15万人分ぐらいのデータがあり、データを解析しながら、常に、リアルタイムで内容をアップデートしている状況に非常に感銘を受けました。知的に非常に刺激的でした。

CSAで取り扱うケースシナリオを書く専門家、臨床医もチームとして存在するそうです。
私は、そのケース作成の様子を今度、渡米して見学させていただこうかと思っています。
公式なトレーニングプログラムは提供していないそうですが、非公式に見学を受けることもあるそうです。

私は2000年に英国の熱帯医学の試験も受けたことがありますが、試験内容自体は、当時、米国の臨床問題のほうがはるかに質が高かった印象でした。(熱帯医学のコースはすばらしかったです。豊富な検体や途上国で経験豊富なfacultyは何にも代え難いものでした)

いずれにしても、世界の医学教育のあり方がおおきな変革を遂げようとしている重要な時期だと思います。世界の医学部教育の標準化への動きもあります。

12月5日には、アジア内の医学部の教育内容の標準化に関する会議が台湾で開催されます。できれば参加したい会議ですが、先約の仕事で私は出席できません。

来週の火曜日に同じ先生が、今度は医学雑誌に関して講演されます。
ご自身がNew England Journal of Medicineでmedical education の領域のeditorをされています。教育、リサーチの両面からのお話と思いますが、とても楽しみです。







共通言語はScienceです。

2010-11-12 13:14:24 | 感染症関連
診療上、decision making に際し、いろいろな議論がある場合があります。

国内・国際学会や国内外の大学での議論を経験し、やはり共通するのは、共通認識、共通言語がScienceかどうか、ということです。

今年10月に久しぶりに米国感染症学会IDSAに参加し、discussionの質に高さに改めて感銘を受けました。それ以来、そうしたよい経験を日常診療に生かすか、と考えていました。

その結論が、共通言語がScienceということでした。

議論には、私的な経験や嗜好や哲学・イデオロギーが入ってきますが、

最終的には、真実、真理に近いものは、その時点でのScienceとして何が妥当か、ということなのかな、と感じます。

ノーベル賞をもらうような方は、「その時点でのScience」を打ち破り、かつ真理として正しいと後に証明された議論を展開できるような方なのですよね。

診療上は、Clincal Scienceとしての最高をめざしたいものです。

Mayo Clinic の無料HIV 診療 オンラインコース

2010-11-10 09:22:54 | 感染症関連
先日からご紹介している、世界的な教育の潮流であるOpen Education の一環だと思います。


下記で、Mayo Clinicが、無料で、HIV診療のオンラインコースを提供しています。
http://www.mayo.edu/cme/D5AB6160-FADA-4DB8-9E24C9CAF9CDBA07

ご興味のある方は、登録してくださいね。

そうそうたる講師陣です。
Johns HopkinsのDr. John Bartletらも入っています。


米国資格の方には、AMA Category 1 CME 13時間 取れます。

私も早速、登録しました。


すごいですね!! 最先端のことを、世界最高レベルの講師陣で、日本にいながら学べる時代になったんですから。。。

このような機会を多くの方にぜひ、利用していただきたいです。

iPADなどで、電車の中や空港で、自由自在に、すきま時間を使って学習することができる時代になってますね。

感染症教育に関するリサーチを開始します

2010-11-09 08:56:09 | 医学教育
大変、ありがたいことですが、帰国時からやってみたいことであった感染症科の専門診療に関し、その専門医育成プログラムに関するリサーチを開始できることになりました。

民間のヘルスリサーチに関する研究助成団体の研究助成に応募しておりましたものが、幸いにも採択され、先日、採択の授賞式がありました。

授賞式では、前々年度の採択者による成果発表もあり、非常に参考になりました。

皆さん大変、有意義な研究をされており、日本の医療現場をよくするために必ず役に立つような内容で、感銘を受けました。

私も、ご関係者の皆様のご理解とご協力のもと、なんとかやり遂げたいと思います。

まとまった時間が取りにくいのが難点です。最大限、自分で優先順位をつけて、隙間時間を有効利用して、実現できるような方向付けが必要です。

金沢文庫の仏像展を見ました。

2010-11-07 22:29:44 | 芸術 Art
今日は午後から家族と一緒に、金沢文庫の仏像展に行きました。

金沢文庫とは何かを初めて知りました。




鎌倉時代に北条実時がつくった日本最古の図書館だそうです。

「仏像のみかた」という展示がされています。






とても興味深かったです。

昨日はお天気がもっとよく、暖かかったですね。

紅葉も見ごろのようでした。

かなり心配な国際情勢ではないでしょうか?

2010-11-05 12:40:45 | グローバリゼーション関連
最近のニュースで、日本が、中国やロシアから牽制される自体が相次いでいます。

TPPという環太平洋自由貿易協定にも、参加するのか、しないのか、もめている、、と。

工業製品の輸出と、農産物の輸入では、政策が180度反対で、どう対応すべきでしょうか。


農業政策を抜本から、考え直すチャンスなのではないか、と直感的に感じています。

食料を自給することは、先進国として「必要不可欠なサバイバル能力」と思います。

しかし、そうこうしているうちに、韓国や中国に追い越され、抜かれています。


今年は、仕事上、ヨーロッパ、アジア、北米と、世界のいろいろな大陸を訪れました。訪問先は、ホテルと大学と学会会場などがメインでしたが、それでも、世界のなかの Japan as No.1. というのはかなり崩れていることを実感しました。

ヨーロッパの空港(London, Glasgow, Amsterdam)では、テレビモニターは、すべてSamsung. ホテルのTVもSamsung.

タイ・バンコクの空港の目覚ましい発展に驚愕し、ここはどこだろう、という印象を持ちました。成田よりもはるかに立派で広く、高級品の店が並び、”世界有数の空港ショッピングモール”として貫禄を見せている印象がありました。

タイの大学構内で、Wirelessネットワークが完備し、非常に活発でacademicなカリキュラムを提供している状況に感動するぐらいでした。

カナダは当然ながら、「住みやすい、人にやさしい」制度が完備していますよね。街中、完全に禁煙。レストラン・パブも禁煙。
カナダバンクーバーの一流ホテルでも、TVは、韓国製のLG社のものでした。

学会会場でも、まだ少数派でしたが、iPADを持ち歩きインターネットでスケジュールを確認したり、という光景が「ふつう」になっていました。完全にpaperless. IDSAでは、abstractの冊子はなく、PDFファイルをUSBで配布。太い冊子を持ち帰らなくてよいので楽です。

おりしも、最近、日本の低迷を察知しているのか、隣国に「意思決定の遅さ、不明瞭感」をつかれたような出来事が連発しました。私はとても懸念感を抱いています。

日本が、意志表明を明確にしなければ、世界から無視されほうっておかれるか、世界は日本を踏み台にしてくる、という心配です。

日本の若者が、国外の大学、大学院へ留学する機会が減っていると報道されています。これは翻って、
「国際的な観点から、外国人に対して、どのような言動、態度、行動で対応すべきか」を判断・実行できる人材が減るか、欠如することを意味しています。

国際交渉の舞台では、英語を中心とした表現が基準になりますので、英語での戦略的な言い回し、行動は、現地で現地人と対等に渡り合った経験がなければ、なかなか身につけることはできません。

また、国際舞台での「意志決定者」が、30-40歳代であることも注目に値します。

以前、友人からスエーデンの環境政策のとても大きな意志決定者として、29歳の人が登用されていたことを教えてもらったこともあります。


米国、ロシアの大統領は40歳代です。また、大企業のCEOも欧米では40歳代はふつうですよね。

米国の大学のprofessorは、医学部に関して言えば、一般に、通常40歳代でprofessorになれなければ、
大学からは去っている状況です。

(22歳大学、26歳医学部、研修が5-7年としても、33歳ぐらいでassistant professor.
その後、6-7年で昇進するか、辞職するか、Up or Outの選別がありますので、10-14年目にはprofessorになります。40歳代ですね。

政治の場でも、経済でも、金融でも、大学でも、そのときの”勢いがあり、旬である人材”をタイムリーに登用し
組織・思考イノベーションを行っている国が、やはりこのグローバル時代を生き残るのではないか、というのが
この1年での私のかぎられた観察を基にした結論です。



だからこそ、私は若手の方がたに、がんばってほしいなあ、と思っています。
それに関連して、若手医師の応援のためのプライベートな会を立ち上げました。

日本の底力を、いまこそ、みんなで発揮しませんか! と感じています。


今日は、青森へ。。。。

2010-11-05 12:33:07 | 感染症関連
今日は、午後から、青森県の卒業生の先生がたの研究会にお伺いします。

青森は、私が、帰国後「はじめての教え子の卒業生」のなかで、抗菌薬の使用法にとても興味を持ち、卒業後、研修先で、感染管理の業務などに積極的にかかわった先生のご好意で、この4年間ほど毎年お伺いしています。

今年ですでに4回目です。

このようなすばらしいリーダーシップを発揮する人材となられ、とても頼もしい限りです。偶然、先日学内にお越しの際にお会いできたのでとてもよかったです。

青森は、もう寒いのかなあ、と思いつつ。また、大間のマグロで有名な場所でもあり、ご好意で八戸の魚市場に立ち寄る予定です。楽しみにしています。

昨年は、八戸の新幹線駅で、とっても粋なりんご売りのおばさんがいて、数種類のりんごをいろいろ説明してくださいました。

青森のりんごは、「奇跡のりんご」で有名な、無農薬りんご栽培を実現した方の本を読んで以来、「かみしめて食べる」ようにしています。

りんごをいくつか買って帰りたいです。