矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

Peer reviewed journal のreferee

2010-09-01 13:00:41 | 感染症関連
帰国後、少しずつですが、peer-reviewed journal のrefereeをさせていただく機会が増えてきています。

この3年間ぐらいは、毎年15-20ぐらいのpaperをreviewしています。日本の英語雑誌も多いのですが、欧米の雑誌のものもあります。

欧米のものでは、医学教育という軸で、学生時代に大好きでだったAnatomyの教育に関する雑誌でassociate editorを勤めさせていただいています。また先日は、専門分野に非常に関連している疫学関係のjournalで、refereeとしてreviewさせていただき、とても勉強になりました。

疫学のその雑誌は、私ともう一人の合計2人でreviewしていますが、一方のかたが疫学の専門家のようで、非常にきめ細かく、academic なコメントを書いており、それを見るだけでも非常に勉強になって喜んでいます。もとの論文自体が非常によく書かれているもので、その手法、書き方、分析の方法などを読むだけでもかなり勉強になったのですが、コメントにより、さらにSharpにいかにアプローチするのか、その論点を学びました。

話題はそれるのですが、関連して想起することを書きます。

「真理の探究」ということから始まった自然哲学philosophyから、現代のscienceへ、いろいろ思いをめぐらしています。

大学入学前に、哲学にとても興味を持ち、医者になるか、哲学科に行くか迷った経験もあります。
哲学科に行けば医師にはなれない。しかし、医学部にいって医師になっても哲学はできる、と思い医学部に最終的に決めました。

18-9歳のころの興味が、Michael Sandel教授の芸術と呼べるくらいのすばらしいセッションによって、一挙によみがえりました。

いまオランダの大学を通して、医学教育学を学んでいますが、

「人が学ぶとはどういうことか」
「どういう教育が効果的なのか」
「どういう教育で、behavioral change行動変容が見られるのか」

私の究極のQuestionは、
「どのような教育を提供すれば、医師のclinical performaceが向上するのか」

などの疑問を解きたいと思っています。