矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

新聞記事で、TOEFLが国家公務員試験に導入の方向

2013-03-17 15:26:29 | グローバリゼーション関連
ようやく日本にも、客観的なspeaking, writing, listeningをバランスよく評価する方法が導入されるようです。数日前の日経新聞で読み、
非常にうれしく思いました!

2年前にMaastricht入学にあたり英語力証明書類のため受験しましたが、非常に進化して、TOEFL のiBTですが、素晴らしい内容です。これほど現場をシミュレーションした
アセスメントになるのかと思うほどでした。(大学での学生生活に必要不可欠な場面設定での英語力評価)。

教育理論の基本 ”Assessment drives learning." 評価方法が学習を規定する。

日本で、大学入試をはじめ、”アセスメント”が現在の時代にそぐわなくなっており、よってリアルタイムのグローバル世界に通用する人材育成がきわめて困難になっている状況を
見ますと、画期的な変化と思います。いまとなってはこうした取り組みを10年以上前に始めた韓国などになんとか追いつきたいと思います。

国家公務員の試験が変われば、大学入試も変わる? 
ローソン、ユニクロ、楽天などグローバル化で進化している企業では、英語公用語なども進み、アジア出身の外国人を採用する動きらしいです。
日本人と外国人が国内企業の採用でも”競争”の時代になってくれば、より英語力は不可欠になるでしょうね。いまでも”水や空気”ぐらい大切で
ないと少なくとも”世界では生きていけない”ツールです。また英語さえできればよいというわけでもなく、何人かの帰国子女の方と接すると英語がnativeだから
優れているとは限らず、言葉の問題でなく、”人間力”と感じます。言葉は文化の鏡ともいえ、異なる考え方、捉え方に触れるきっかけでしょうね。
自己の相対化によって初めて自己をより深く理解する、ということを若いうちからできるとその影響は多大に感じます。

さらに初等教育の改善の必要性や立ち後れもOECD諸国をデータを見ると際立っており、非常に懸念しています。

個人的なことでは、来年度大学への関門がある甥は、12歳ごろに一緒にアトランタに行ったことがきっかけで、米国大学への進学も念頭に高校生活
をおくって来きました。言語や文化背景の異なる世界で、”自力本願”で生きる力(人間力)を鍛えてほしいと思っています。

小さな一歩を、自分の環境内でも始めたいと思います。

そのKick offの感じで、MD Anderson Cancer Center のfacultyと再会できたことは大きかったです。
非常に楽しい”異診療文化・異教育文化交流”でした。