◆マスコミが付けるニュースのネーミング
マスコミがつけるネーミングって・・・物事の本質をついている場合とそうでない単なる大衆受けを狙っている場合がありますよね。連立政権の中では異彩を放っている亀井大臣が押し進める、中小企業への返済猶予に関する法案のことを、「モラトリアム法案」とネーミングしてしまうのは、明らかに後者ですね。
モラトリアムという言葉は、確かに「遅延」という意味があるのでしょうが、日本の現在の社会の中で、「モラトリアム」という言葉には、ネガティブ、停滞的な印象を与えるような語感が存在しているにも関らず、何か面白おかしくネーミングしてしまっているように思います。
大臣の記者会見に、「モラトリアム」という単語を使って質問している記者達の現実感に・・・、「キミ等、霞ヶ関、東京だけにいて、地方の実情を本当に知っているの? 知らんでは質問できんぞ」ぞと言いたくなります。
「金利支払いは、もちろん続けるが、元本返済は、この経済状況だから、ちょっと遅らせてもいいように猶予しましょう」という金融取引の法整備への考え方だと案だと私は理解しています。
貸している金融機関に有利か、借りている中小企業に有利かという、大きな二者選択的な政策なのですか、それを「モラトリアム法案」なんて、大衆受けするようなネーミングが定着しつつあることに、私は危惧します。
◆私も借り手
この件についての亀井大臣のお怒りには共感を覚えます。
私達も借り手側だからなあ・・・。
貸していて、返せそうもない(あっ、今のところはうちは大丈夫ですが)会社、法人があるとしたら、その経営を立て直すための資金以外の支援をしてゆく政策を同時に出してゆけばいいと思います。
今、従業員を抱えている経営者は、独創的であろうと、後追い模倣型であろうと、禅譲・世襲型であろうと、今の経営に工夫を続けなければならない宿命にあるのですから、それゆえ続いてきたのですから・・・・、
この経済状況であらば、元本返済猶予くらいいいでしょう。
この猶予に整合性がある支援政策を一緒にアッピールできればいいのに・・・・。
◆ 戦略はあるのか? マスコミはそれを言いたいのか?
政府はたぶん、この支援政策も一緒に持っているのだと思います・・・、なければ政治じゃあないですから。記者会見でも、返済に困窮している中小企業への資金以外の支援策は「何か」を言及しているのかもしれません・・・。しかし、それが、ちょっと具体性にかける、説明が曖昧なので、マスコミは取り上げないのかもしれません・・・。
私は、ばんきり(北海道弁? 完全に近い・・という意味?)民主党支持者ではありませんが、記者会見の様子を報道番組で見ていると、マスコミの取材力の低下というか、本当に現実を知って質問をしているのか、その質問発想力に疑問を持ってしまいます。
他者へのイメージング(想像性、共感性、批判性)が、偏ってんじゃあないかなあ・・・これは、日本の現代社会全般の傾向と同じことがマスコミにも生じていると思った方がいいかもしれませんが・・。
◆オリンピック招致についての雑感
ところで・・・、全く話は違いますが・・・
東京オリンピック招致って 本当に盛り上がっているのでしょうか?
テレビニュースを見ても・・・私は盛り上がらないのですが・・・。
招致して・・・環境問題は大丈夫なの?
このバランスについて、鳩山政権も上手に説明してゆかんといけないなあ。オリンピックは、まあ・・しばらくは、無くなることはないでしょう。実施するなら、シカゴと東京のどちらか? 2,3日後に行われる開催地決定投票直前の招致演説では、「当地で開催すれば、これだけ地球環境にいいです」って、高らかに公言して欲しいなあ。投票前の最後の提案発言・プレゼンテーションは楽しみです。
鳩山さんとオバマさんが、「東京で!」「シカゴで!」開催すれば、他のどの国の開催よりも環境に負荷を掛けることを最少減にすると、日米で競って世界にアッピールして欲しいなあ!!
一方、現役でない有名アスリートがオリンピック招致の優位性をニコニコと語っていましたが、選手として大成したからこそ、スポーツ以外の環境、福祉、貧困問題、平和などについての社会運動のイニシアティブをとって欲しいよなあ・・・・。
その点では・・・最近のサッカー引退した中田氏の動きは・・今後期待だな・・
中田氏はオリンピックに行ったのか、行かなかったのか知りませんが・・・。