◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「不安な声があがって」って?

2008-07-06 21:40:24 | 気になる言葉、具体例
                    のの字、のの字、だねぇ
 ニュースを聞いていて耳に飛び込んできた「近所からは不安な声があがっていました」という妙な言い方・・・、これって変ですよね。2日に「これまでで最も波乱なロケ」について書いたのですが、この記事を読んでいないかたは先にお読みください。
 ということで、今度は「不安な声」ですよ。(ーー;) このごろ、本来「~の」と言うべきところを「~な」と言う人が多く、何でもかんでも「~な」になってきているのでむずむずしてしかたありません。「不安な気持ち」とか、「不安な状況」とかいうのなら分かりますが、「不安な声」というのは一体何なのでしょうか。
 悲惨な事件が起き、犯人がなかなか捕まらず、近所の人たちが「犯人がまだ捕まらないから怖いわ」「心配で眠れないよ」「こんな事件が起きて不安です」と口々に訴える、それを「近所からは不安な声があがっていました」と表現するのは誤りですね。正しくは「不安の声」です。
 「不安な声」は、「不安な気持ち」みたいに、「声」の様子がいかにも不安そうだと言っているんじゃないのかという声が聞こえてきそうですが、その場合でも「不安そうな声」と表現するのが普通で、「不安な声」とは言いません。「不安の声」なら、高い声とか低い声とかいう声そのものではなく、不安だと訴える声、「不安だという話」ですね。( ̄‐ ̄)v

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