◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「それがやられていない」って?

2007-05-23 09:53:33 | 気になる言葉、具体例
               ぐあっ、やられた~
 4月29日と30日の記事で、尊敬語というと何でも「れる・られる」だと、受身の表現と同じ形になり区別しにくい、「映画のほうをやられたり」のように、尊敬語に向いていないのに尊敬語のつもりで言うのはよろしくないということを書きましたが、今日のタイトルの「それがやられていない」は、本来の手続きがきちんと行われていないという意味で言ったもので、「やる」の受身表現です。行う→行われる、やる→やられる、確かにそうですが、「やられていない」というのはどうも違和感があります。語感が悪すぎます。やはり「行われていない」「実施されていない」と言うべきでしょう。
 もちろん、「やる」と言ってはいけないというわけではありませんよ。「する」ではなく「やる」でなければならないときだってあるのです。やる気、やりがい、やればできる、やるぞ、やったね、やってる? やってますよ、幾らでも「やる」と言う場面はあります。でも、「行われる」もしくは「実施される」と言えばいいのに「やられる」はないだろう、と思うのです。「やる」より「する」、なぜ「されていない」と言わないのでしょうか。少々物足りない感じはしますが、「やられていない」よりずっとましです。ピンと来ませんか? では、「する」より「なす(為す)」、「なせば成る」の「なす」、「それがなされていない」という言い方もありますが、どうですか。「やられていない」と文字数は同じですよ。

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