日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

iPodはどこまで進化するのだろう

2009-09-10 13:49:12 | ビジネス
今朝、サンフランシスコで新しいiPodnanoが発表された(紹介記事は日経新聞)。
写真撮影だけではなく、動画録画や音声録音もできるらしい。

iPodと言えば、先日ソニーのウォークマンに売上で首位を譲り話題になった(紹介記事はinfoseekトピックス)。
と言っても、そのiPodが首位だった期間は4年以上。
「携帯音楽プレーヤー=iPod」と言っても過言ではないほどの、市場独占状態だった。

時々思うコトなのだが、いわゆる記憶容量が増え4000曲もの楽曲が入ると言うのだが、果たしてそれほどの楽曲を入れている人がどれだけいるのだろうか?と、疑問に感じるのだ。
昨日発売され、話題になった「ビートルズのリ・マスター盤」にしても、4000曲もの楽曲は作っていないし、最近人気の高い「オムニバスCD」にしても、それほどの楽曲を収録していないと思うのだ。
もちろん演奏時間などの関係から考えれば、単純に4000曲とはいえないと思うのだが、それにしても膨大な量の記憶容量のように思う。

もちろん、音楽だけではなくゲームや映像などをダウンロードし、楽しんでいると言うコトなのだと思うのだが、それにしてもそこまでの容量のモノをフルに使いきり、日常的に楽しんでいるのだろうか?と、考えてしまうのだ。
むしろ、「何となく入れたが、1回きりで・・・」と言う場合の方が、多いのではないだろうか?

iPodに象徴される「携帯音楽プレーヤー」や「携帯端末」と呼ばれる様々な機器の進歩は、日進月歩。
そして、その恩恵に与り楽しんでいる人たちも多い。
だが、様々な機能が充実し記憶容量が増えつづけるだけ、いらないモノも拾い上げているのではないだろうか?
昨今のJ-Popだけではなく、音楽業界全体を見るとそんなコトも感じるのだ。
似たような音、どこかで見たプロモーションビデオ、声まで似ている・・・何かがヒットすれば、それに右へならへでモノが作られ、消費され(=携帯端末に登録され)、忘れ去れ・・・、そんな繰り返しのような気がする。

iPodの様な機器の進化は、生活を豊かにし楽しみを増やしてくれる。
反面、いらないモノまで「とりあえず・・・」と言う生活スタイルを生み出しているような気がするのだ・・・。
それが本当に、生活を豊かにし、楽しみを増やしているのだろうか・・・そんなことを疑ってしまうのだ。

ビートルズが新鮮?

2009-09-09 11:37:46 | トレンド
今日の朝日新聞他、新聞社各WEBサイトに、深夜の銀座、ビートルズファンが列 リマスター盤発売と言う記事が掲載されている。

先週末だったか?ビートルズの楽曲を使用したゲームが米国で発売されると言う、ニュースもあった(紹介記事は時事通信)。
実際はどのようなゲームなのかは、分らないのだがコチラも何故か?今日発売予定となっているようだ。

こうした「ビートルズ・サウンド」だけではなく、この秋にはチョッと「ビートルズ風?」というテレビCMも見ることが出来る。
資生堂の「UNO」のテレビCMがそれだ。
今話題となっている「(個人的好みは別にして)イケメン4人」が揃って、ロンドンの街を歩いたりタクシーに乗ったりしている。
単に、それだけであれば「イケメン4人のテレビCM」なのだが、その服装やシチュエーションなどから、「あぁぁ~、ビートルズを意識しているな」と、感じさせる。
もちろん、この頃のイメージの素となっている「ビートルズ」は、ブライアン・エプスタインがマネージャーだった頃の「ビートルズ」だ。

このテレビCMを見ながら感じたことは、「今の若い世代(=UNOのターゲットとなっている世代)にとって、ビートルズは新鮮なのかな~」と言うコトだ。
もちろん、それは音楽と言う部分もあるがむしろ、ファッションとしての「ビートルズ」だ。
若者文化の象徴とも言われたロックの音楽に、幅広い層から支持を受けられるようにと、ブライアン・エプスタインが考えたどこかお坊ちゃま風のファッションと言うのは、今でも新鮮な感じがするというコトなのだろうか?と、考えてしまったのだ。

と言うエントリをしたら、日経新聞のWEBサイトにある企画記事「WAGAMAGA」にビートルズ派の境目は50歳から?と言う記事があった。
やはり、今回のリマスター盤発売は、音楽業界的には大きな出来事だったようだ。

発想を変えることが先決

2009-09-08 13:38:59 | ビジネス
昨夜、鳩山民主党代表が「温暖化ガスの削減」について「1990年よりも25%削減」という内容の話をされた。
そして今日、様々な意見が出ているようだ。
日経新聞のWEBサイトには、温暖化ガス25%削減、経産相「極めて難しい」 環境相「高く評価」 と言う記事が掲載されている。

しかし、産業界からはとても評判が悪いようだ。
「信じがたい」「荒唐無稽」=鳩山代表の「25%減」に産業界と、手厳しい意見が続出しているようだ(紹介記事は時事通信)。

というものの、世界的には「地球温暖化ガス大幅削減」への動きは、加速することはあっても、見直されるような状況ではない。
とすれば、この機に発想を変える必要があるはずだ。
そしてこの鳩山さんの発表を受けるかのように、昭和シェルが太陽電池で国内最大、日立の工場買収を発表したり、工場を買収された日立が日本風力開発と技術協力をし次世代送電網を検討したりしている(紹介記事はいずれも日経新聞)。

確かに、「温暖化ガス」を25%削減するためには、現在のガソリン車から電気自動車やその他の乗り物へシフトする必要があるだろう。
ガソリン車総てを止め、電気自動車などにするには時間もかかるだろうし、企業側としては新たな投資も必要となってくるはずだ。
そのリスクは計り知れないモノがあるだろう。

しかし考えてみれば、1960年代後半~1970年代大きな社会的問題となった「公害」も、厳しい規制がされ、その基準を満たすために企業は様々な研究・技術開発をし、それが現在のハイブリッド車へと繋がっているのではないだろうか?
それはクルマだけではなく、様々な産業についてもいえることなのでは?

先日紹介した「千年働いてきました」という本の中にも、その地域における「公害認定企業」とされた中小企業が、その対策のために様々な技術開発をし、それが現在の大きな事業の柱ともなっている企業があった。

今あるコトだけを、永続的に続けていくのではなく、「環境技術大国・日本」を様々な業種の企業が目指す時機に来ているのではないだろうか?
そして、それらの技術が「世界基準」となれば、日本の産業界にとっては大きなプラスだと考えるのだ。
産業界、経済界の重鎮たる人たちこそ、その気概を見せて欲しいのだが・・・。

公務員も賃下げの時代がやってくる?

2009-09-07 22:18:35 | アラカルト
全国ニュースでは、どれほど取り上げられたのは分らないのだが、ここ名古屋では、チョッと大変なコトが起きそうな気配となっている。
それは名古屋市職員の平均年収35万円減と言うコトだ(紹介記事は、中日新聞)

この賃下げは、河村さんが市長になるときの「マニフェスト」の一つ「市民税10%減額」と「税金で生活している人(=市職員)が、税金を支払っている人(=市民)より楽な暮らしをしていてはダメ!」というコトで実施されるコトとなった。
確かに、民間企業の平均給与が年々下がり続け500万を切ったとも言われる昨今、700万円の平均年収は、明らかに高いというコトになる。

この市職員の賃下げで、多くの納税者がどれほど喜ぶのかは分らないが、ただコレまで言われてきた「公務員には好・不況は関係ない」という考えは通じなくなってきた、と言うことになるだろう。

実は河村さん、市長に就任して直ぐに元局長・副市長クラスの人たちが、市の外郭団体へ名誉職として天下っていることに対して「それなりの退職金を貰っているし、後進育成のために、無報酬の名誉職として就いてもらうなら良いけど、高額な給与を貰っちゃいかん」と、ご立腹(演技だったかも?)だった。
その第二弾として「市職員の給与カット」というコトになったようだ。

河村さんといえば、出身政党はご存知の通り民主党。
そして次の政権与党となるのは、民主党だ。
とすれば、国においても同様のコトが起きるかも知れない。
他にも、いくつかの政令指定都市などでも、起きる可能性はあるだろう。

おそらく市民の多くは「お給料に似合うだけの、質の高い仕事をしてくれれば文句はいわない」と、思っているのではないだろうか?
問題なのは「質の高い仕事」という、その内容だろう。
少なくとも「上から目線」の仕事では、「お給料に似合うだけの仕事」だとは理解されないだろう。

果たして、名古屋市のこの動き他の自治体へと拡がっていくのだろうか?


変わらないために変わる、変わるために変わらない-老舗企業に学ぶ-

2009-09-06 09:10:10 | ビジネス
まだまだ昼間は暑さを感じるこの頃だが、さすがに朝夕には涼やかな風が吹き、季節の移り変わりを感じさせる。
「読書の秋」が近づいている・・・と、実感する。

と言うわけではないのだが・・・先日読んだ「千年、働いてきました」に、今の閉塞感を打ち破るアイディアがあるように感じた
それがタイトルの「変わらないために変わる、変わるために変わらない」という、禅問答のようなコトだったのだ。

3年ほど前に出版された新書なので、既に読まれた方も多いかも知れない。

日本には、いわゆる「老舗」と呼ばれるトコロが数多くある。
それは業種を問わずある。
京都などに行けば、それこそ「老舗」に当たる。
ただ、その本に紹介されている「老舗」は、いわゆる私たちが思い浮かべるような「老舗」ではない。
いわゆる「モノづくり」の中小企業を中心とした老舗を取り上げているのだ。

金・プラチナの地金や関連商品(宝飾品ではない)を製造・販売している「田中貴金属」などもその一つとして取り上げられていて、現在の「田中貴金属」の売上の中心は、地金やその関連商品ではないらしい。
むしろ、そのような金を使った携帯電話やパソコンの部品が中心だと言う。
意外な気がしたのだが、「金を扱うことに慣れている」からこそそのような部品が作れるというコトらしい。
他にも、「ヒゲタ醤油」が「発酵」という技術を使って、バイオテクノロジーの分野に進出をしていたり、高度成長期に問題となった「公害」を解決するために、開発した社内技術がレアメタルを取り出す技術へと結びついたりしている事例なども紹介されていた。

ユニークなところでは、「トレハロース」で有名になった「林原」だろう。
社内には「トレハロース」などとはまったく関係のない分野の専門家が、社員としていると言うのは、有名な話だがその理由が「違うモノとの組み合わせが、新しいモノを創る」という考えからだと言う。
「異質のモノをあえて取り込むことで、社内に化学反応をおこし事業を発展させる」という発想らしい。

ただこれら紹介されている企業は、「本業に軸足を置いている」という点で共通している。
むしろ「本業を忘れていない」という感じだ。
「本業を極めるために、イロイロなコトにチャレンジし、技術を磨く」というコトのような気がした。
それは、効率が悪く、合理的ではないかも知れない。
だが、老舗企業はあえてそれにチャレンジしている。
それが老舗企業である所以のような気がした。

企業の大小ではなく、今多くの企業が学ぶ点かも知れない。


価値観を変えるようなバランス感覚が重要?

2009-09-04 22:14:30 | ライフスタイル
今様々なトコロで、(価値観の)シフトが始まっているように思う。
それは、今回の「政権交代」だけではないように感じている。

例えば「カーシェアリング」という、「(クルマを)所有から(必要な時だけ使う)共用」というのも、その一つだろう。
「カーシェアリング」をしている人の中には、「(クルマが欲しいが)買えない」という人もいらっしゃるだろうが、「必要な時にだけ使えれば、それで十分」という考えの人もいらっしゃるだろう。
特に都市部では、「高い駐車場代を払っても、月数回も乗らない」という人にとって、クルマの維持費は「モッタイナイ」となるのも当然だろう。

もう一つ注目したいのが「イクメン」の登場だ。
「イクメン=育児男性」のコトだが、そんな「イクメン」について讀賣新聞のWEBサイトに記事が掲載されている。
パパって「イクメン」…育児する男はモテる
「モテる」云々は別にして、男性が積極的に育児に参加するというコトは、社会にチョッとした変化をもたらすような気がする。
実際、最近男性にも人気がある女性向けコミックがある。
「うさぎドロップ」と言う漫画なのだが、「イクメン」どころか「結婚経験のないシングルファーザー」という、漫画ならではの設定となっている。
ただ子供を引き取り育てるために、残業の少ない部署への異動願いを出し、保育所への送り迎え、成長していく子供との関係などが丁寧に描かれ、人気があるという。

これまで「育児」というと、女性の専業のように言われてきた。
それが、保育の現場などでは男性保育士というのも、当たり前になりつつある(実際、この夏久しぶりに会った知人がママになっていて、そのお相手(=旦那さん)が保育士さんだった)。
だが、そこに男性の視点が加わると違った育児となるように思うのだ。
何より、企業にいる「育児ママ・パパ」の存在は、決してマイナスだとは思えないのだ。
そしてこのような「漫画」が支持され始めているというコトも、また小さな変化なのだと思う。
そして「価値観の変化」なのだとも感じるのだ。



経済学者の限界?

2009-09-03 19:57:10 | アラカルト
夕飯を食べながらテレビを見ていたら、竹中平蔵さんが今回の民主党のマニフェストについて、イロイロ話をしていた。
竹中さんは、ご存知の通り「経済学者」なのだから、予算配分などについてどんなお考えなのか?と思い、興味深く見ていた。

そうしたら・・・。
民主党がマニフェストに掲げていた「子供手当て支給」について、「経済学者って、そんな風に見ていたのか?」と言うお話をされていた。()内は、私が思ったコトだ。
それが
「子供手当てを全世帯に支払うと言うことは、1世帯あたり年間約100万円支給するというコト(そうなんですか?)。一人の子供に10数年払うというコトは、1500万以上のお金を支払うと言うことになります(単純計算では、そうなりますね)。東京や大阪などでは考えられないかも知れませんけど、地方に行ったら家1軒建つお金を渡すと言う話なんですよ!『家を無料で差し上げます』と言っているようなもんなんです!そんな政策できるわけないでしょう!(エ!それって、子供と家が同じと言うコトですか?)」
 私が、竹中さんのこの「家を1軒無料で差し上げます」という考えに、チョッと驚いたのと同時に、経済学者の限界と言うモノを感じた瞬間でもあったのだ。

先日読んだ本に、こんな一節があった。
それが「経済学者の中谷巌さんが、『経済学者(として)は社会を見ていなかった』と話していたコトなんです」と言う内容だった。
作者は、この言葉に驚き、経済学者の考える経済のあり方と、現実とのギャップが生まれる理由が分ったような気がした、と言うようなコトを書いていた。
マーケティングを仕事としている私だけではなく、おそらく多くの人にとって今回の竹中さんの発言に違和感を持たれたのではないだろうか?
「ヘ~、経済学者って、子供を社会的資産(と言うと、経済学的な感じだが)だと見ていないんだ。むしろ家などと同じ減価償却されるモノと同じだと考えているんだ・・・」と。

もちろん、竹中さんの考えに賛同されるかもいらっしゃると思うし、その考えは自由だ。
ただ、子育てが家を建てるのと同じだと言う考えは、使われる金額は同じでもその内容は大きく違うし、何より減価償却されるようなモノではないと思うのだ。
その考え方に経済学者のある種の限界を感じるのは、私だけなのだろうか?

権力に執着する姿

2009-09-02 20:16:05 | 徒然
民主党の圧倒的勝利から3日。
既に「民主・鳩山詣で」が始まっているようだ。
昨日は、日銀の白川総裁が挨拶に行ったと、新聞やテレビのニュースで報じられていた。
おぼろげな記憶で申し訳ないのだが、当時の民主党を始めとする野党と与党の間で、日銀総裁・副総裁人事で相当揉めていた記憶がある。
そんなコトもあってのことなのか?あまりにも素早い行動にやや驚いている。

そんな中、「まだ、権力に執着している人がいるんだ・・・ヤレヤレ」と言う記事を、毎日新聞のWEBサイトで読んだ。
それが森喜朗体協会長:「スポーツ界と民主党の調整役に」と言う記事だ。

お昼にたまたま見ていたテレビ番組では、多くのスポーツ協会の会長職にある人物が自民党の大物議員であり、その大物議員が今回の選挙で落選したりして、大変な状態にあると言うコトも話していた。
しかし、その顔ぶれを見る限り「本当にそのスポーツ経験をしていたの?」と、勘ぐりたくなる方々も多くいたことは確かだ。
もちろんその一人は、森さんだ。

森さんが「日本ラグビー協会・会長」と言うのは知ってはいたが、「体育協会」の会長までしているとは知らなかった。
いわば、日本のスポーツの総元締めみたいな「体育協会」の会長と言う割には、オリンピック選考会などの試合を観戦していたような報道を見たことがない(私が知らないだけかも知れないのだが)。
そもそも、ラグビー協会の会長という役職にしても、総理大臣経験者というのが大きな理由なのでは?と、勝手に思っている。
と言うのも、森さん自身学生時代ラグビーの選手として活躍をした経験がないからだ。
もちろん、ラグビー経験はあるようなのだが、少なくとも現在の大阪府知事である橋下さんのような選手経験はないと聞く。

そんな人が「体育協会の会長職」をしていると聞くと、昨今の日本のオリンピックなどでの成績不振が分るような気がするのだ。
もちろん、メダルを獲得する選手たちも少なくはないが、その多くは個人でトレーナーを雇ったり所属企業や大学などの団体からの様々なサポートなど、いわば「個人的努力」の賜物と言う指摘も多い。
各協会の総合的なサポートや選手育成の上で、日本選手が強くなっているわけではないと言うコトだ。

そしてここにきてまだ、「スポーツ界と民主党との調整役」を買って出ると言う。
まるで「日本のスポーツ界の重鎮は私である」と言うような、雰囲気だ。
そんな森さんの態度から見えるのは、「スポーツが好きで本気でスポーツ振興のために働きたい」と言う姿ではなく、「スポーツ界に影響を残しておきたい」と言う「権力に執着する姿」だけのように感じられる。

このような姿は余りにもみっともなく、決して日本のスポーツ振興のプラスになるとは思えないのだが・・・。
そして何よりも、各スポーツ協会などの団体が「自立」しなくては、本当のスポーツ振興にはならないような気がするのだ。


竹中さんの派遣会社会長就任

2009-09-01 11:00:34 | ビジネス
衆議院選挙真っ最中の頃、ヒッソリ(?)と報道されていた人事があった。
それがパソナ会長に竹中平蔵氏就任と言う記事だ(紹介記事は産経新聞)。

この記事を読んだ時、「パソナは大丈夫?」と思ってしまった。
派遣社員として仕事をしたこともあり、パソナという企業はある程度知っている。
もちろん当時は、「派遣社員=女性事務系職」と言う時代だ。
そのため派遣されるためには、それなりのオフィス・スキルが必要だった。
何よりも当時求められていたのは、「派遣社員は、違う意味での営業社員」と言う意識だったように思う。
派遣先企業が求めるオフィス・スキルはあって当然。
「+α」の職務意識と即戦力としての成果が、常に求められていた。
それだけの「プロ意識」と「職務責任能力」を発揮できる人材を派遣するコトが、派遣会社の実績となっていたといえるのかも知れない。

その後派遣業種が広がり、昨年あたりから問題が表面化した「日雇い派遣」を生み出したのである。
今でも派遣社員として仕事をしている友人(女性)たちの中には「日雇い派遣の出現が、それまでの派遣社員の質と仕事を減らした」と話す友人も少なくない。
その「日雇い派遣」などを作り出すキッカケとなったのが、竹中さんなどが推し進めた(一説には、「アメリカ政府の言うなり」といわれているようだが)「改革」だった。

そして今、竹中さんたちが推し進めた、「派遣」と言う仕事のあり方が見直されようとしているのだ。
その竹中さんが、人材派遣の最大手と言っても過言ではない、「パソナ」の会長に就任すると言う。

そのようなことを考えると、竹中さんがいくら代表権のない会長職で、「パソナ」グループの代表である南部さんと懇意な関係だとしても、「大丈夫だろうか?」と思ってしまうのだ。

派遣時代の友人に話を聞くと「結局、新規事業を立ち上げたりしても、新規の事業が軌道に乗ることもなく撤退しているみたい」だと言う。
派遣会社といえども、必要なことは社員教育による「プロフェッショナルの育成」だと思うのだが、そのような視点を持って竹中さんは「パソナ会長」と言う職を得たのか?
そもそも過去の失策を振り返ることなく、派遣会社の会長職と言うのは一般社会から理解されるのだろうか?
そんな気がするのだが・・・。