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民主主義における政治は、国民との信頼から成り立つのでは?

2020-05-12 21:39:55 | 徒然

毎日新聞のWEBサイトをチェックしたら、トップニュースが「検察定年延長」についての記事だった。
毎日新聞:検察定年延長「議事録なし」 解釈変更打ち合わせ 法務省「決裁は口頭、文書なし」

このような記事をスクープというのかもしれないが、その反面「調査報道」ともいえる内容でもある。
問題点を洗い出し、その内容について確認をする、という作業は地道な仕事だからだ。
と同時に、やはりこのような報道はとても重要だ、と感じたのだ。

何故なら、安倍政権になってから、安倍さん自身に不都合なことが起きるたびに「公文書の廃棄」等が行われ、行われるだけではなく「保管年数」もいつの間にか短縮されてしまったからだ。
そしてこのような報道があるたびに、国民には「安倍政権」に対して「信頼が持てない」という状況になってしまった。

ビジネスの世界では、「生活者と企業との信頼関係」はとても重要なこととして教えられる。
「信頼関係」があるからこそ、企業のブランドイメージが良くなり、イメージが良くなるからこそ、社会とのより強い信頼関係ができるからだ。
その点では「より良い信頼関係」こそが、企業におけるブランド力を高める唯一の方法、と言っても良いかもしれない。
それは「政治と国民」という関係においても、同じなのではないだろうか?

戦後から今までの「政治と国民」という関係は、考えの違いはあってもそれなりの「信頼関係」があったように思う。
だからこそ、その時々の内閣に不満があり、全てを信頼していなくても、経済政策や社会保障政策など、一部でも「納得」できればそれなりの「信頼関係」を保つことができていた、と思うのだ。

しかし、再登板してからの安倍さんを見ていると、自ら国民の信頼を裏切るような行為を、度々しているように思えてしまうのだ。
その最たるものが「モリカケ問題」であり、「桜を見る会」なのだと思う。

安倍さん自身と奥様に疑惑がかかっても、言い逃れだけではなく「公文書の破棄」や「改ざん」等を平気で行ってしまっているからだ。
ご自身が直接手を下していないにしても、安倍さんに忖度した官僚が行っていたとすれば、安倍さんはその官僚を更迭する等しなくてはならないはずなのに、むしろ昇進させるようなことを行っている。
確かに安倍さんは「忖度」という言葉が、流行した時に「私に忖度していただきたい」という、趣旨の発言をしている。
この言葉を聞いた、保身第一の官僚はその言葉通り「忖度」した、ということになるだろう。

そう考えると、安倍さんの頭の中には「国民との信頼関係」という考えが無い、ということなのかもしれない。
「信頼関係を築こう」ということすら、考えていないようにも思える。
これまで安倍内閣は、「お友達内閣」等と揶揄されてきたが、「お友達内閣」でも「政治と国民の信頼関係」をつくる姿勢があれば、問題視されることは無かったはずだ。
それが問題視され続けてきた、ということが今のような状況を生み出しているように思えてならない。

「政治と国民との関係」という、政治家であれば当たり前に考えることができないとすれば、戦後一番残念な内閣と言われても仕方ないのかもしれない。