日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

大胆なお正月広告

2013-01-01 19:01:19 | CMウォッチ
明けましておめでとうございます。
少しでも、東北をはじめとする地方経済が、活気を取り戻す一年になるコトを!

毎年のことだが、今日1月1日の新聞というのはいくつもの特集が組まれている。
と同時に、大手企業各社の「お正月広告」が掲載される。
特に力が入るのは、日頃企業広告を掲載しない出版社だろうか?
もちろんトヨタや日産など、日本を代表する企業の広告も「お正月版」だ。
そんな中、毎年の様に話題になる広告を出すのが、資生堂だろうか?

確か昨年は、資生堂製品を銀座の街に見立てた広告だったと思う。
そして今年は、とても大胆な広告だった。
2013年1月新聞広告「わたし、開花宣言」
ヌードという訳では無いが、上半身裸(いわゆる「手ブラ」状態)の女性が登場したお正月広告というのは、これまでなかったのではないだろうか?
起用されているモデルさんは、ユニクロなどのCMでもおなじみの水原希子さん。
スリムな上に目力のある彼女のモノクローム写真は、同性である私でもチョッとドッキとしてしまう。そんな広告だ。

実はこの広告には、もう一つの仕掛けがある。
それはボディーコピーと呼ばれる部分。
国内を対象とした広告であれば、当然のコトながらコピー文は日本語のみとなる。
しかし、今回の広告は日本語の下に英訳された文が掲載されている。
おそらく、日本国内でお正月を過ごしている日本語以外の言語を使う人達も、意識したのだろう。
ご存じの方も多いと思うのだが、水原さんご自身は米国籍のモデルさんで、日本人の血は混じっていない。
水原さんを起用するコトで、資生堂自身がアジアに目を向けている、と言うコトを表しているのでは?と、感じる広告でもあるのだ。

昨年の「尖閣諸島」の問題などで、中国市場において数多くの日本企業は大打撃を受けた。
資生堂もその一つだったのでは?と、思っている。
反面、中国国内において日本の化粧品メーカーの人気は高く、特に積極的に中国を中心にアジアに進出をしているのが資生堂だ。

そう考えると、この大胆なお正月広告は資生堂が今後「大胆に、そして積極的にアジアを市場としていきたい」と考えている、とも読み取れる。

まだまだ、気になる「お正月広告」があるので、それは次回に・・・。

本年も拙ブログをよろしくお願い申し上げます。