日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

愛国心を養うなら・・・

2012-05-24 20:01:23 | 徒然
寛仁親王家の長女・彬子さまが、「文化継承団体設立」というニュースが毎日新聞のWEBサイトにあった。
皇室:彬子さまが文化継承団体設立、活動開始 漆、和菓子…「幼少期に親しんで」

この記事を読んで思い出したコトがある。
それは、この春から公立中学で始まった「武道」。
「武道教育」と言っても、選択できる武道は相撲・剣道・柔道の3つ。
女子も授業を受けるコトを考えると、相撲はやはり無理があるだろう。
そして剣道は、用意する道具が多く保護者に負担が大きいと言う理由で、採用する学校が少ないのでは?と、言われていた。
結果、怪我や死亡事故の多さなどが指摘されていながら、柔道を選択する学校が多いと言う。
もちろん、剣道を選択する学校が多い地域もあるようだ。

そもそも何故「武道」が、必要なのだろう?
「その目的は、何だろう?」と考え、ネットでいろいろ調べてみると、どうやら「愛国心を育てる」という目的のようだ。
戦後教育の中で、「武道」を「教育という視点で授業をする」というモノはされてこなかったと思うし、実感としてその様な教育は受けていない。
でも私個人は、「愛国心が無い」と思っていない。

そもそも「愛国心」って、何だろう?と考えてみると、「武道を学べば、愛国心が育つ」というモノでは無い様な気がするのだ。
もし「愛国心を育てる」というのが、目的であれば「武道」に限らず、自国の伝統的文化に触れ、学び、知るコトのほうが効果的な気がする。
でなければ「修身=道徳教育」なのでは?

とすれば、今回彬子さまが設立・代表を務められると言う「文化伝承団体」こそ「愛国心教育」に適していると思うのだ。
様々な日本の伝統的文化に触れるコトで、学ぶコトができる「日本のすばらしさを知るコト」こそ「愛国心を育てる」のではないだろうか?



日本の研究もなかなか凄いんです。

2012-05-24 08:45:47 | ビジネス
Yahooのトピックスに、経済誌のダイヤモンドのWEBサイト・ダイヤモンドオンラインの記事「国内ベンチャーに業を煮やし公募型研究に走る製薬各社」が、取り上げられていた。
この記事を読んで、個人的にホッとしたトコロがあった。

と言うのも、病気を得てから市民公開講座などで勉強するようになり、その中で何度も「日本の医療技術・開発は決して欧米に劣っている訳では無い」というコトバを聞いてきたからだ。
と同時に、これからの癌などの治療は「遺伝子レベルになる」という話も聞いたことがある。
先日の「高齢者の脳と認知」という話でも、「認知症と言っても、実に様々で患者さん一人ひとりの症状が違う」というお話も伺った。
風邪などのように一過性の病気などは、流行の傾向を知るコトで多くの人がある特定の医薬品で対応するコトができる。
しかし「癌」のような病気になると、同じ状態の患者さんは誰ひとりとしていない。
病気そのものが、個性的で治療についても「その患者さんに合わせた治療スケジュール」が必要となる。それは「認知症」も同じだという。

今年2月から大阪大学医学部付属病院で治験が始まった「成人T細胞白血病」などは、実はアジア系の一部で見られる感染型の癌だと言われている。
そのため、研究そのものが欧米では進んでおらず、日本が中心となっている研究の一つだと聞いたことがある。
他にも、肺がんの分子標的薬「イレッサ」などは、アジア系・非喫煙者・女性に多い肺腺がnには効果が高いが、欧米・喫煙者になると副作用が問題になる。
その理由はそのタイプの肺腺がんを引き起こす遺伝子の配列が、欧米人では殆ど見られないからだ。
すなわち、欧米でいくら効果があると認められた医薬品であっても、日本人を始めとするアジア人には効果が期待できない、または逆にアジア系民族には効果があっても欧米系民族には効果が余り期待できないと言うケースもあるのだ。
違う見方をすると、「日本人のための医薬品の開発には、日本国内での研究が必要」だとも言える。

そこまで癌などの研究が進んでいるコトを考えると、グローバル化を目指しながらも国内にも目を配らなくてはならない、と言うのが今の新薬開発の状況なのだと思う。
ただその様な研究をしやすい環境にあるのが、実は付属病院を持っている大学やがんセンターの付属研究所だろう。
医薬品メーカーとしては、全国の大学で研究が進められている内容をいちいち把握するよりも、公募をした方が時間も手間も省けるだろうし、大学側としては研究資金を心配する必要がなくなる、と言う互いの江メリットがある。

その様に考えると、この流れは当然のコトのように思えるし、より積極的になっていくのでは無いだろうか?
ただ一つ問題があるとすれば、日本では治験に対してネガティブなイメージ(=実験台)ある為、治験に参加される患者さんや患者家族の理解を得られにくいという点だろう。