日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

スカイツリーと地元商店街

2012-05-29 19:59:32 | ビジネス
東京タワーに代わる電波塔として、スカイツリーが開業して1週間。
どうやらスカイツリーとその複合施設ソラマチと、地元商店街では、明暗が分かれてしまったようだ。

連日の開業以来、連日の様にスカイツリーの話題が、出てくる。
昨日も、「エレベーターが停止」というニュースがあった。
あれだけ高い塔なのだから、強風が吹けばやはりエレベーターなどは、安全面から停止せざる得ないだろう。
だからと言って、連日の様に報道する程のモノだろうか?と、考えてしまう。
私がスカイツリーに興味がない、と言うコトもあると思うが、それにしてもチョット騒ぎ過ぎという気がしないでもない。
もちろん、複合施設として建設された「ソラマチ」も大人気のようで、開業1週間で100万人を突破した、とYahooのトピックスなどにあった。

一方、開業前から集客の期待をしていた地元商店街は、チョッと戸惑っている様だ。
その一つはスカイツリーとその複合施設「ソラマチ」目当てのお客さんとのトラブル。
地元の方々からすると、スカイツリー目当てのお客さんのマナーの悪さに、困っていると言う。
多くの人が集まれば、当然その中にはマナーが悪いお客は、ある一定数でいるだろう。
そして、なによりも開業で商店街にもお客さんを呼び込むつもりだったのが、全く当てが外れているという。

この話を聞いたとき、フッと思い出したのが「六本木ヒルズ」がオープンした頃だ。
元々歓楽街的雰囲気があった六本木に、住居を併設した総合複合施設が誕生したということで、開業当初はものすごい人であふれかえっていた記憶がある。
私自身は、未だに六本木ヒルズには行ったことがない。
ハッキリ言えば、よほどの用事が無い限り行かないかもしれない、と思っている。
開業から10年近く経ち、今ではすっかり話題にもならない。
もちろん、開業後1年後くらいだったと思うが、六本木ヒルズの回転ドアに子どもが挟まれ死亡する、と言う事故があったり、「ヒルズ族」と呼ばれた人たちが次々とゴシップネタにされたりしたコトで、急速に醒めてしまったと言うコトもあると思う。

その様に考えると、商店街の方々は以前よりもまして「地元密着」の意識で、下手にスカイツリー目当てのお客さんを呼び込むのは逆効果という気がする。
スカイツリー目当てできたけど、地元の商店街の魅力に惹かれ、リピート客となる様なお客さんを少しずつ育てていけば良いのだ。
「育てる」と言うとチョット語弊があるが、その様なお客さんと一緒にスカイツリーを眺める街を一緒に創っていく、と言う気持ちでゆったりと構えた方が、その商店街らしさを失わず、新しい魅力を創るコトができると思う。
なぜなら、スカイツリー人気もどれだけ長続きするか分からないのだから。