中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

中世とはいつか?

2010年08月24日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン<映画篇>」第44回(アップは先週でした)は、「暗殺されない限り、すぐ忘れられる」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2010/08/post-4e3c.html
 ヴィスコンティの傑作『ルートヴィヒ/ 神々の黄昏」について書きました。

 ルートヴィヒは美しい従姉エリザベート妃を愛し崇めていたと言われますが、それは生身の女性としてではなく、決して手に入らないがゆえに安心して憧れることのできる対象としてでした。エリザベートはそれを知りつつ自分の妹を彼の妻に推薦する……ちょっと心理的に凄いかも。

 さて、今日は時代区分についてです。若い人たちは世界史を学ばないので(どうして高校の必修にしないのか、国の教育政策を疑います)、「中世」という言葉をどうやら「単なる昔」と考えているふしがあるようなのです。
    **8/26記ーーすみません。世界史は高校の必修だそうです。間違った記述をしてしまいました。「とおりすがり」さんのコメント欄をお読みください。

  
 アン・ブーリンもルイ14世時代も、へたするとマリー・アントワネットまで、中世の出来事だと思っている若者が少なくない。きちんと習わないのだから仕方がないのですが。。。

 歴史学者によって異論はありますが、だいたい次のように覚えておくといいでしょう。

 古代ーーローマ帝国滅亡まで(476年)
 中世ーールネサンスの前まで(1500年ころ)つまりこの1000年間には、現代日本人が思い描く「西洋名画」というものはまだほとんどありません。
 近世ーールネサンスからナポレオン登場あたりまで(1800年ころ)
 近代ーー第一次世界大戦終了頃まで(1920年ころ)
 これ以降が現代くくり。

 
☆最新刊 「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書)
3刷が決まりました♪

「怖い絵」で人間を読む (生活人新書)

 (本書は今年の2月から3月にかけて、NHK教育テレビ「知る楽」で8回、後にNHK/BSで2回に再編集されて再放送された番組のテキストを、加筆・再編集して新書化したものです。絵の数はテキストよりだいぶ増やしました♪33点のカラー図版、10点のモノクロ図版)
動画がアップされました♪
NHKWebサイト
⇒ https://www.nhk-book.co.jp/seikatujin/10_08/movie/book1.html
と、
You Tube
http://www.youtube.com/watch?v=Uv0lmuwSs-k

 
☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」2刷中。

「明大新聞」での、谷川かおる先生(仏文学者・美術評論家)のご紹介が載りました⇒
http://www.meiji.ac.jp/koho/meidaikouhou/20100801/r_book1.html
 
名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)13刷になりました。

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」16刷中。

怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。6刷中♪

怖い絵3


☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)
コメント (13)
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