浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「御垂訓」

2023-01-28 00:31:22 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓
 
   恩師のご著書「講演集」より


               講演集、 三

        法の力により、九十年間の罪が許される
 
「もう言っても駄目でしょう。そういう生活をしておりますと、
いよいよあの世に帰らねばならない時、
必ずそれ相応の苦しみを与えられるはずだから、
その時に何とかしましょう」と言って、それから一年、二年と経って、
そのお母さんにいよいよその時が来ました。
病院に入院されたのですが、
その七転八倒の苦しみを息子さんが見るに堪えない状態になって、
私のところに見えましたから、
「お話会のテープを聞かせて上げて下さい」と言いますと、
「テープを聞くような状態ではありません」
とおっしゃるのです。

「聞いても聞かなくてもかまいませんから、
耳もとで鳴らしてあげて下さい」
と言うと、何巻か持っていかれました。
テープをかけて一時間ぐらいしますと、
その苦しみが突然とれて、
そのおばあちゃんが「己が悪かったんじゃ、
己が悪かったんじゃ」と言って、泣き出されました。
そこへたまたま本宅の兄さん夫婦が見舞いに来て、
部屋に入るなりその声を聞いて、
「ほんとうにこのクソ婆は死ぬ時になっても
まだおまえが悪いと言っている」と言って、
夫婦で顔を見合わせたそうです。

しかし弟さんが「いや兄さん、違うんや。
自分が悪かったと言って泣き出したんや。
神様、かんにんしてくれなはれと言って泣き出したんや」
と言うのを聞いて、
お兄さん夫婦もそれは良かったと喜びまして、
それから三日間全く痛みも苦しみもなしに、
四日目に極楽往生されたそうです。

そのおばあちゃんの皺だらけの顔が、
皺一本もないツルツルの顔になったということです。
法とはそのような力を目のあたりに見せていただけます。
自分の過ちに目覚めて、心の底から
「神様、許して下さい。私はとんでもない
一生を送りました。取返しはできませんけど、
どうぞ私の罪を許して下さい」
と泣いて泣いて詫びられたら、神の許しを戴けます。
安らかなお顔で、皺がなくなったのはその証しです。

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