浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「御垂訓」

2022-11-26 23:55:58 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

    恩師のご著書「講演集」より


        講演集、 二

     「思い」は環境を変える

人生とは人との出会いです。
一人では人生は展開しません。
そして、人との出会いの中でさまざまな出来事が起こります。
都合の悪いことが起こると、腹が立ちます。
都合の良いことであれば、心が安らぎます。
しかし、この人生というのは、魂の修行をする場所ですから、
都合のいいことばかりが起きないようにちゃんとつくられており、
しかもいいことよりも都合の悪いことのほうが
多く起こるようにつくられています。
その時、私たちがどのようにして都合の悪いことを喜びに変えてしまうか、
或いは苦しみを苦しみとして自分の中に入れ込んでしまうか、
そのことによって、その人の人生、運命が変わっていきます。

或る女の方が結婚前に怪我をされました。
小指の先がとんでしまって、「私は生まれもつかぬ不具者になった、
結婚もできない」と嘆き、勤め先の会社を恨み、人生を怨み、
自分の運命を怨んで、自殺してしまったという方があります。
或る方は片方の手首から先を切断してしまった時、
「ああよかった。こちらの手が助かった。
あの時両方の手がちぎれずに済んで有り難い」と言って、
感謝していられます。

今は義手の技術が進んでいますから、手に嵌めておられても気が付きません。
その方は幸せに生きておられます。
小指の先をとばしたことで恨んで、悲しんで、苦しんで、自殺する方もあれば、
一方、五本の指をとばしても、ああよかったと喜びに変える方もあります。
これはその方の心の持ち方、思い方の中に違いがあるのです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「御垂訓」

2022-11-26 00:30:49 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

       恩師のご著書「講演集」より


         講演集、 二

     精進は厳しく、生涯が学びである

聞いて下さる方がなかったら、いくら喋りたくても一人では喋れません。
お話をさせてもらって、私自身も学ばせていただけますし、
又このお話によっていろんな方に会わせてももらえます。
会わせていただくことによって、人さまの苦しみ、悩みを共に解決し、
少しでも楽になっていただく方法を学ばせてもらえますね。
人間は生きている限り学びでございます。

もうこれでいいということは生命ある限りありません。
今の自分はあまり腹も立たなくなった、
心も大分楽になったという心境に至りましても、
乗り越えたと思っておりましても、
何かのテストを受けて腹を立ててしまいますと、
長い間の精進はそれで失ったことになります。
毎日の生活が修業です。
しかし、有り難いことは法を学ばせていただいておりますと、
悔い改めが早くできます。
反省が自然と身についてくれます。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする