浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「御垂訓」

2022-09-22 00:30:56 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

 恩師のご著書「講演集」より


           講演集、 二

      東京・沖縄講演のお土産話――懺悔と告白

先の続き・・・

ご主人はまさかと思っているのにあと二か月、三か月の命と言われて、
ショックを受けられたのですね。
それは当然だと思います。
大きなホテルの地下の大広間で講演会をさせてもらったのですが、
部屋へ入るところに受付がありました。
その前の廊下の壁にそのご主人が凭れておられまして、
もう両足を抱きかかえて全く生きた骸のような、
自分で自分の身体を支えることができないような状態なのです。

その人を支えて連れておいでになりました。
この方に坐ってもらいますと、唇の色は無く、
顔色は青いというか黒いというか全く死んだ人のようです。
人間は生きる気力を失いますとそのようになります。
ものをいう気力もありませんでした。
先刻、その人の症状を書いたものを見せていただいておりますから、
前に坐っていただいて慰めの言葉もありません。
残酷なようですが、正しいほんとうの真理を伝えさせてもらいました。


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