恩師のご著書「講演集」より
講演集、 二
東京・沖縄講演のお土産話――懺悔と告白
先の続き・・・
それはまず、この世に生を頂きました以上は、
必ず死を約束してこの世に生まれているということです。
いや、そんな約束をしたことはないと思われるかも知れませんが、
人は死を約束してこの世に生まれるのです。
その証拠には人は全部死にます。
永遠に生きる人は一人もありません。
そしてめぐり会うことは、別れることを約束のもとにめぐり会っております。
ただ、その約束の時が遅ければそれだけ生き延びます。
そのように、私たちは死の約束のもとに今、生きさせてもらっています。
あなたも、今がもしその約束の時であれば、
これを素直に受けるのが人間としての生き方です。
避けることはできません。
私がもしお迎えを頂いた時には、どのようにするか常々心掛けておりますし、
お話もさせていただいております。
昔から「死病と金儲けとはおろそかにはできない」と言います。
お金を儲けるのもそうですが、死んでいくにしてもおろそかには死ねないのです。
私たちの心に応じてそれぞれ死にゆく時に裁かれます。
それは例えば、自分の心を苦しめるものが十あるとしますと、十の苦しみを
受けないと死ねません。
或いは自分の心を百苦しめておりますと、百の苦しみが襲います。
ですから、常に反省して自分の心を軽くして罪を少なくしておかないと
死の時に裁きがきます。