経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

「勝負強さ」とは何か

2008-08-12 | プロフェッショナル
 一気に盛り上がりを見せてきた北京オリンピックですが、あれだけの真剣勝負を見るといろいろ考えさせられてしまいます。例えば、

 勝負強さ、とは何なのか。
 敗者はどうやってその事実を受け止めているのか。
 どうしても人によって差がある「華」は、どこから生まれるのか。

 この中でもプロフェッショナルの端くれにいる者としてやはり気になるのが、「勝負強さ」とは何かということです。そこに「根性」の一言で済まさない法則を見出さないことには、それを吸収することはできません。
 そこで女子バレー初戦のアメリカ戦ですが、いい試合をしていたのですが、セット最後の5点くらいをいつもあっという間に相手に取られてしまっていました。最後の場面では、一番調子のよかった選手、一番プレッシャーに強そうな選手、チームのエースの順にトスを回したけれど、どれもブロックでシャットアウトか大きくふかしてしまう。アタッカーが決めるには、ブロックのないところに打つか、ブロックに当ててコート外に出すか、どちらもだめならリバウンドを拾いやすいようにブロックに当てるしかなく、そのどれかを冷静に選択していかなければいけないわけで、20点くらいまでは日本チームもそうやって点を重ねてきたものの、最後の詰めのアタックはただ打っているだけのように見えてしまいました。要するに、勝負強さを決める要因は、勝敗を決する場面で思考を放棄せずにやるべきことを貫けるか、というところにあるのではないでしょうか。
 そんなことを考えながら北島康介のインタビューを聞いていると、後半の見事な泳ぎの場面では「自分の泳ぎ、自分の泳ぎ」とだけ考えていたそうです。やはり、厳しい場面でもやるべきことをやりつづけこと、それが勝負強さを分けるポイントのようです。


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2 コメント

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「爆発力」のある勝負強さ (simon)
2008-08-12 10:29:26
 スポーツ好きなので、いつもスポーツネタには反応してしまいます(笑)。
 「勝負強さ」…それもトップクラスの中での勝負において「勝つ」、ということの意味は、確かに気になります。バレーボールやサッカーなど見ていると、勝負弱さが目立ちますね。
 北島選手(確かプロ契約ですよね)の勝負強さは、本人の資質と努力もあると思いますが、いわゆる「チーム北島」の存在も忘れてはいけないと思います。そういう意味では、組織(チーム)としての勝負強さも持ちたいとも感じています。

 ところで、最近見た種目では、バドミントンの「オグシオ」と「マエスエ」が印象的でした。ランキング8位のマエスエが、ランキング1位の中国ペアに勝ちましたが、完全アウェイの中での勝利は、快挙に等しいと思います。オグシオの試合に比べて、ミスが圧倒的に少なく、また攻める気持ちが最後まで続きました。
 このような「爆発力」のある勝負強さは、北島選手の勝負強さとは別の意味で、ある種の爽快感を与えてくれました。多分、次回対戦したら勝てない可能性が高いと思いますが、試合途中で「ひょっとしたら勝てるかも…」とか「もう負けるかも…」といったことをいっさい考えず、ひたすら目前のシャトルを追いかけた結果の勝利だと思います。
 もちろん、コンスタントに勝てる勝負強さは身につけていきたいと思いますが、この勝負強さを持つイチローや北島選手は、やはり抜群の資質はあったのだと思います。当然努力する天才でもあると思います。
 それに対して「爆発力」のある勝負強さは、多少資質面で恵まれていなくても、がむしゃらになることで、そして無欲になることで発揮できるかもしれません。無欲はなかなか難しいですが、がむしゃらになる気持ちはもっと持ちたいと感じます。
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Unknown (土生)
2008-08-12 23:05:21
simonさん

コメント有難うございます。
確かに、スエマエ(スエが先じゃなかったでしたっけ?)の勝負強さは、北島なんかとはちょっと異質ですね。どんな状況になっても(ひょっとしたら勝てるかもという状況になっても)、やるべきことをやり続けているところは共通しているように思います。雑念を払ってやるべきことを貫く、問題はどうやったらそういう能力が身につくかなんですよね・・・
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