経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

前へ、前へ

2008-01-29 | その他
 大相撲初場所は久々の横綱対決で盛り上がりましたが、この場所で(個人的に)最も注目してたのが稀勢の里の成長ぶりです。気合の入ったいい目をしているので以前から応援しているのですが、ここ1~2年は伸び悩んでさっぱりでした。ところが今場所は、左を刺して右上手を引くという‘形’がはっきりと見えてきて、形にはまったときの強さは両横綱に次ぐところまで来てるんじゃないかという感じです。
 さて、その稀勢の里で興味深かったのが、インタビュー等での言葉の変化です。
 場所前のインタビューでは、確か、
「今年はあまり大きいこと(大関を狙うetc.)は考えないで、目の前の目標から1つずつやっていきます。まずは三役に戻ることから。」
と言っていたそうです。それが中盤になると、
「とにかく、一番、一番です。」
さらに終盤の勝利インタビューや、最後の三賞インタビューで今場所何がよかったかを問われたときには、
前へ、前へ、それだけです。」
となっていました。
 ここから読み取れることは、場所が進み、相撲の形が固まる過程で、目標がより目の前の具体的なものにブレークダウンされてきている、ということです。
 で、いきなり知財戦略ですが、「大関を狙う」=「研究・事業・知財の三位一体を目指す」みたいな段階で止まっていては、実践的な‘形’などなかなかできてこない。それが「一番、一番」=「一事業、一事業」、さらに「前へ、前へ」=(これは知財ではケースによって様々)とブレイクダウンされることによって、‘勝てる形’がようやく形作られていくのでしょう。最初から「前へ、前へ」=「出願、出願」では困りますが、試行錯誤の後に最後は具体的な行動に意識が集中してこそ、知財戦略が動き出す、といえるのかもしれません。


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