
カタログの端っこが折れたとか、折れたから直したとか、そういうつまらないことばっか書いてましたが(笑)、本当は中身の紹介がしたかったのです。スターワゴンの特別仕様車、サマースペシャルは、実際に特別仕様車としてお買い得だったのかに迫ります。

事実上の最終型である、93スターワゴンのGLXをベースにしたサマースペシャルは、全国限定600台。文字通り、シャモニーが冬季限定車であるのなら、こちらのサマースペシャルは夏季限定特別仕様車です。もっとも、同じく夏季限定車としてジャスパーも存在しており、そこまでガチな特別仕様車ではなく、あくまでGLXベースのオプション装着車といった内容です。

エアロルーフ、ハイルーフ、おのおの4ATと5MTが選べますが、色はアストリアグリーンパール/ラガーディアシルバーメタリックのツートーン限定です。なお、ボディ側面のディカールはサマースペシャル専用品ではなく、元からGLXに貼付されているものです。内装も特に専用シート地などは採用されておらず、元のGLXと共通です。

13点の特別装備を、お求めやすい価格でお届けするのがサマースペシャル。
カーステレオはメーカオプションのCDプレーヤ4スピーカ。ガード類はメッキ仕様、アルミウィール装着と見た目はスーパーエクシード級。三菱純正タイプのフォーグランプ、スキッドプレート、リモコンドアロックはシャモニー譲り。その他内装にはカーテン、リアシェードフィルムが標準装備で、オートフリーウィールハブ付きの寒冷地仕様となります。リミティッドスリップディフは装備されていません。
このうち、メッキのガード類は非売品(実際は補修部品として入手は可能)なので価格は分かりませんが、全てをオプション品で揃えようとすると、50万円近い金額になる内容です。元のGLXはエアロルーフ車が221.1万円、ハイルーフ車が225.4万円ですので、29万9000円の追加費用で、これらのオプションを手に入れられることになります。
20万円前後お得に購入できる内容になりますが、正直言うとエアコンやLSDなんかが付いてこの値段だったのならかなりお買い得だと思いますけど、イマイチ押しが弱い金額というか…(笑)。それでもメッキのガード類は人気装備なので、それだけでも買い、という人には良かったかもしれません。
当時モデル末期の上GLXは売れ筋で製造在庫も多くあったでしょうから、おそらく新車販売時の値引きも結構あったと思うので、特にメッキのガード類に興味が無ければ、素のGLXにこれらのオプションを選んでも、似たような金額で買えたかもしれません。
この特別仕様車が設定された経緯は分かりませんが、この翌年にスペースギアが出た際、似たような特別仕様車としてグリーンフィールドが設定されたことから、評判は悪く無かったのかもしれません。個人的には、メッキのガード類を製造業者に発注かける時に、最低ロット数や製造費用などの兼ね合いで、メッキのガード類が余剰在庫になってたんじゃないの?と疑ってますが(笑)。
特にグレード名のディカールとかも貼られていないので、知らない人が見たら特別仕様車にはとても見えませんが、もしあなたの93スターワゴンのGLXにメッキのガード類が付いていたのなら、サマースペシャルなのかもしれない。