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ジェミネットIIやルーチェ・ロイアルクラシックなどをお持ちの、ハードコアなコレクターで知られるオーナー氏が、三菱シャリオ(2代目後期型)を入手されました。
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それもリゾートランナーGT。2代目シャリオ自体がレア個体化するなか、GTです。走行7万キロ台。
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エンジンは、ランサーGSRエボなどでお馴染みの名機4G63、2000ccのDOHC16バルブターボです。220馬力とのことです。
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時代はRVブームでしたので、バンパガードが付いています。樹脂製の軟弱なものではなく、アルミかステンレスでできています。ちなみに、ボンネットのダクトはDターボ車と同じものです。
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195/65R15タイアに、4輪ディスクブレーキ。足回りは、やや硬められています。
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リアから見ても、とても220馬力ある車には見えないカモフラージュが。フロントサンルーフにルーフレール付で、スポーツグレードというよりは、純然たるRV車的なデザインです。
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バケットタイプのシートは、座面のクッションが硬めに設定されており、ホールド感が良い感じです。
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トランスミッションは、ファジィ制御の4速フルオートマチックで、シフトパターンが選べるスイッチが付いています。
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この個体は後期型後期ロットなので、エアコンのパネルがうちのランサーなどでお馴染みの空調絵表示液晶付です。うちのランサーのものとはデザインはソックリですが、液晶が違います。ランサーのはネガ液晶ですが、こちらはポジ液晶で、中のデザインも若干違います。
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およそミニバンとは思えない、7000rpmからレッドゾーンのタコメータ。見やすいですね。
さて、試乗を許されたので、テストドライブです。オーナー氏の粋な計らいに感謝。
運転席からは窓面積も広く、ピラーも細いので開放的な視界です。ただし、ボンネットは傾斜がきついので目視できませんが、扱いやすいサイズです。
名機4G63エンジンは、(トルコンスリップもあるでしょうが)ほとんどターボラグを感じず、フル加速は豪快です。普通に運転してもトルクフルで扱いやすく、単なるスポーツユニットで終始しない汎用性の高さを感じます。露骨なターボラグの稚拙な味付けのエンジンとは違い、名機と言われるだけのことはあります。ATとの相性も良好。特に、設計の古いはずのファジィ制御4ATはなかなか賢く、下り坂を検知すると即座にシフトダウンしてエンジンブレーキを行います。さすがに昔のATなのでロックアップはほとんどしませんが、悪くない味付けだと思いますね。
そこで気になるハンドリングはというと、硬めにセッティングされたサスペンションはロール感も少なく良好。嫌味な硬さではなく、言われれば硬いかな?と言った程度で悪くありません。限界領域のハンドリングは試していないので分かりませんが、法定速度内では軽快なハンドリングがとても好印象です。ルーフの高さも感じません。ホールド感のあるフロントシートも良好。硬めのクッションは、長距離運転でも疲れにくいかもしれません。小回り性能は、4WDですが気になるロック現象もなく普通にUターンできます。
しかし良い点ばかり褒め称えるわけではないのが、野生のインチキ自動車評論家のニ餅です。まず気になったのは、ブレーキ性能の低さ。ハッキリ言って、止まりません。パワーに対して明らかに容量が不足しています。また、設計年次的に仕方ないのかもしれませんが、ボディ剛性は高くありません。ドッシリ感は明らかにないボディだと言わざるを得ません。ハンドリングは悪くないのですが、だからと言って飛ばして曲がろうとは思えない車です。
少なくともスバルのエクシーガーが出るまでは、最速のミニバンであったことに変わりはありませんが、ふっ飛ばす車ではありませんね。先にも述べた通り、普通に乗るだけでもトルクフルなエンジンで、単純にパワーに余裕のあるミニバンであると捉えるべきでしょう。実際、普通に乗る分には何らパワー不足を感じない優秀な車だと思いますので、「ランエボと同じエンジンだから速いぜぇ~」なんて中二病的な発想で乗るのではなく、ジェントルに乗りこなしたい1台です。
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誰だかさんのスターワゴンと並べてみました。ここだけ90年代のRVブーム。あとはパジェロとストラーダがあったら完璧だったんですが。