きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

脱原発の論理

2013-11-13 11:27:32 | Weblog
脱原発の論理       (2013-11.13.)

日本に於ける「原発推進の論理」は、核分裂に伴う大量エネルギーが得られると言う魅力で、資源の乏しい我が国に於いては、願っても無い事なのである。ところが唯一困る事に、其れに伴う放射能汚染の問題が、発生する事で、此れが技術的に完全に封じ込める事が出来ればこれほど素晴らしい事は無いのである。

核分裂で、大量のエネルギーが、只同然に得られる事には違いないが、現状では其れに伴う放射能汚染の問題で、その処理に莫大な費用を使って居る、それでもまだ、完全にはゼロにする事が出来ず、ゼロにするまで、数万年もの間、完全封じ込めて置かなくてはならないのが現状の実態である。従って、其の廃棄する場所も、何処からも拒否され、これがいわゆる「トイレの無いマンション」と言われる由縁になって居る。

核分裂で、夢の様な膨大なエネルギーが得られる事は分かっているが、其の反面排出する廃棄物の処理には、現状人類の技術では、どうにもならない、厄介ものとなっており、更に、一旦その原料(プルトニウム)をメルトダウン(溶融)させると、核分裂が半永久的におこり、どうにも成らない、「処理にも膨大な費用と時間が掛かる」事に成るということである。

世界の国々のなかでは、ドイツは国として、「脱原発」を宣言している。他国はまだ、大量のエネルギーの魅力にひかれ、原発を増やそうとしている。国際的には、どちらかと言えば増える方向にある。

日本は、一昨年の東北大震災で、電源が喪失し、福島原発では、「メルトダウン」と言う遣ってはいけない事まで遣ってしまった。だから2年も経った現在も、住民は避難場所から戻れない、破棄すべき燃料も水で冷却を続け、その水(汚染された水)も捨て場が無くタンクに溜まる一方で、其れが海水に漏れたりするから、其の近海の魚業は放射能に汚染されて、漁師は魚も取れない状態が続いている。

最近小泉総理がその現状を見て、今迄の考えを翻し、やはり「脱原発を日本も行なうべきである」「今迄の考えは間違っていた」「迷いなく脱原発に向かうべきだ」と言い出した。
自民党の元総理が、当時の考えを翻し「脱原発を明確に宣言」する事は、今は総理で無いからではないかと、思わなくはないが、今日本には、色んな迷いが有る事は事実です。

その迷いと言うのは、一つには、日本は、原発に対する技術が世界で秀でている、其れに期待する国も多い事である。其れに加えて東芝・三菱・日立、と言う大企業が日本に存在している。また、世界の動きも未だに原発推進に向かっていると言う事である。その証拠に国連も、「脱原発を推進していない」と言う事でもある。

私の考えでは、将来的にはやはり、「脱原発」に持って行かなくてはいけません。問題は、電気料金が高くならない程度の移行を考えているのではないでしょうか。原発エネルギーに置き換わるのは、「シェールガス」であると、私は思っている。従って、シェールガスの開発が進むと共に原子力エネルギーが置き換わるのではないかと思う。それは、シェールガスは石油の半分以下の価格であるからだ。シェールガスこそ原子力に置き換わるエネルギーであると思う。
(えびなたろう)