きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

普通ではない中国姿勢

2012-05-17 11:29:50 | Weblog
普通ではない中国姿勢      (012.05.17)

北京を訪れている経団連の米倉弘昌会長は15日に中国の楊外相との会談が予定されていたが、急きょ中止になり、崔外務次官との会談に成り崔次官から「申し訳ない」との陳謝があった。米倉会長も「外相は突然の公務と聞いており政治と我々の日程変更は関係が無いと思う」と述べ、中国側の立場を繕った返答で対応した。

「中國外相のドタキャンの原因」は、亡命ウイグル人組織の代表大会が東京で開かれ、其れに出席するウイグル人の入国許可を与えた事や尖閣諸島問題の様である。

 先日(13日)日中首脳会談の時にも温家宝首相がこの件で、中国の「核心的利益」の問題だとして、「東京都が尖閣諸島を購入する問題と、ウイグル人の大会へのビザ発行の問題を暗示していた」、だが日本側は、尖閣諸島は日本の領土であり、ビザ問題も罪人者でもない人物の入国を拒む理由もないとの立場を通している。

領土問題では、最近フイリピンとも南シナ海で、領有権問題で揉めている。いずれもが、中国が「核心的利益」問題と称して、国際的に認められて居ない島を自分の領土だと言い出している。

中國は、来年春には、胡錦濤政権から、習近平政権に変わる事が決まっている。その時期に来て、国内的には薄キライ問題等々、中国指導部の権力闘争にも影響される様な問題で揺れている。

英国フィナンシャル・タイムズの15日の報道によれば次期首相と目されている李克強氏の言では、「中国の公式GDP統計は『人為的』で当てに成らないと語り統計に疑念を漏らしている。李氏の疑念が真実であれば、中国経済も相当に苦境にある事が予想されるところである。

この様な事が種々重なって、中国は年末から来年にかけて国内外に向けて、動揺が高まっているのではないかと思われる。

日中国交正常化40周年を迎えるこの年に、両国関係は決して良好とは言えない状況にあります。その原因は、中国自身が、大国を傘にして、武力で脅す手法に出て来ている事ではないでしょうか。
武力でねじ伏せる手法は今や通用せず大国と言えども、小国の立場も尊重して、協調する姿勢が求められる世の中に成って来た事を認識する事が必要ではないでしょうか。
(えびなたろう)