きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

フランスにオランド大統領の誕生

2012-05-09 10:25:51 | Weblog
フランスにオランド大統領の誕生       (012.05.09.)

フランスの大統領選挙は、現職だったサルコジ大統領と、社会党の前第1書記オランド氏との決戦投票に持ち込まれ、僅差でオランド氏が当選を獲得した。
社会党の大統領は1981年~95年に在任したミッテラン氏以来、17振りの大統領である。

選挙の総括の中では、サルコジ氏が唱えていた、景気対策はじめ高い失業率などの国民の不満が、サルコジ氏に向けられ、僅差で敗北を期したと見られている。
また、欧州のユーロー危機に対しても、緊縮政策を主張したサルコジ氏にオランド氏は成長戦略と雇用確保を打ち出して戦い移民政策に寛容だった、オランド氏が人気を博した事も原因に上げられている。

オランド氏は大統領就任後、真っ先にドイツのメルケル首相と会談し、両国が主導してきたユーロ圏の経済問題を話し合っているが、この点に付いてもメルケル氏は財政緊縮を主張しているが、欧州全域では財政緊縮に反対論が強く、特にギリシャの選挙でもその傾向が強く表れている。

成長路線を強く打ち出すのか、緊縮路線を強く打ち出すのかは飽く迄バランスの問題であって、現状のユーロー危機に対しては、それなりの緊縮財政への、覚悟が今後も問われる事は当然であるが、回復に向けては、成長が無い事には元へは戻れないので、オランド氏の経済成長に対しても、必要な事は当然である。

問題は、ユーロー圏全域の国民が、危機の現状を良く認識し、ある程度の痛みを覚悟の上で、対応する事が大切である。

此の点での信頼が、サルコジ氏よりもオランド氏の方が、人気があったと言う事であろう。ギリシャに於いても、国民に前途の希望も無く緊縮を強制するのではなく、立ち直る前途の希望を持たせる、成長戦略を示して遣る事ではないでしょうか。

指導者とは、全国民に前途の希望を持たせ、進むべき道を明確に示す事である。
(えびなたろう)