きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

日本重視のオランド大統領

2012-05-11 10:46:22 | Weblog
日本重視のオランド大統領       (012.05.11.)

フランスの大統領選挙で、サルコジ氏と決戦投票の末、勝利したフランソワ・オランド氏はミッテラン大統領の時代に、その能力をかわれて、大統領官邸で経済問題を担当する任務を任されている。その他、政界分野では色んな経験をしている政治家である。

今回サルコジ氏との選挙戦に於いても、ユーロ危機に際して、緊縮を唱える中で、成長重視の姿勢を鮮明にして戦った事は、彼の持ち味を生かした政治的政策に、彼の自信に近い物を感じる。

そして、大統領に就任するや、ユーローグループのユンケル議長やドイツのメルケル首相と会い、夫々支援の確約を得ている。

彼の主張は成長支援策で欧州投資銀行(EIB)の資金拡大、インフラ整備のための欧州「プロジェクト債」の発行、金融取引税の導入、EU構造基金のより効率的な運営等々である。

時を同じくして、ギリシャの選挙でも、緊縮一辺倒の政策には、住民からの反発が強く、今朝の情報ではギリシャ連立政権協議会も内閣が組閣出来ないと言う状態が続いているとの事である。
オランド氏の出現は其のためにも将に大きな期待を持たせる大統領就任であると思う。

そして、オランド氏は、サルコジ氏が遣って来た、中国寄りの外交を否定し、日本との関係重視を明確に打ち出している。日本はフランスとの歴史関係は古くから親交が深く、オランド氏はその点を重視して、日仏関係を強調、強化したい意向である。
サルコジ大統領は日本の相撲を見て「あれは、知的なスポーツではない」と軽蔑した見方をしている。そして中国重視で何回も訪中しているが、日本へは2回しか来て居ない。

今回のユーロー危機に対しては、相当な政治的技能を持った政治家が待望される所で、オランド氏の主張は、基本的な主義主張は堅持しているが、良好な独仏関係の上に成果を挙げて行く事を考えている。その点の考え方がサルコジ氏の様な軽率さがない所に信頼が持たれる要素が有るように思える。

ヨーロッパの情勢はアジアを始め日本へも少なからず影響する所であるから、フランスの大統領としてフラソワ・オランド氏が就任したことは、日本にも良い兆しになるのではないでしょうか。
(えびなたろう)