きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

日本とロシアのパイプライン外交

2012-05-04 11:14:07 | Weblog
日本とロシアのパイプライン外交       (012.05.04.)

民主党の前原政調会長がモスクワを訪問し、ロシアのラブロフ外相や天然ガス企業の幹部とも会って両国の戦略的な発展の重要性に付いて意見の一致を見ている。

その内容は、ロシアから日本へパイプラインを敷設しサハリン南端から40キロ稚内へ繋ぐルートの計画が話されたと言う事である。

ロシアの大統領はメドベージェフから、プーチンに変わり、此のところ、日本へ対するシベリア開発を含む開発発展に意欲的な姿勢を示している。菅総理の時代には、北方領土問題に拘り、メドベージェフ大統領も、実効支配の姿勢をアピールし、菅総理もそれに対して抗議すると言う外交上のつまずきがあり、上手く行かなかったが、プーチン大統領に成って、「その点をうまくやれ!」と言う事になったのか、改めて、両国の戦略的発展に力を注ぐべくモーションを掛けて来ている。

日本としても半世紀以上も北方領土問題に拘りロシアとの国交を半分あきらめた状態が続いていた。

21世紀に成って、世界の状況は、冷戦状態も終わり、お互いに相手の立場を尊重する中で両国の発展を願う傾向が見えて来た事は、当然の成り行きである。

しかし、アジアに於いては中国の発展が急激で、いまや力関係は中国が一番発言力を強めている。日本はバックにアメリカが居るだけで、アジアに於ける発言力を強める為には日本とロシアの関係を強化させることが、中国はじめその他の国へも刺激を与える上でも必要な事ではないでしょうか。

ロシアは、日本の技術を高く評価しています、またプーチンはそれを一番よく知って居ます。だから、日本へ「ラブコール」を送っているのです。
日本としては絶好のチャンスでこの機会を逃してはいけません。無論慎重さは充分持たねばなりませんが、中国とのバランス上、ある程度手を組んだ方が良いと思います。

ロシアのシベリア地方は奥が深く、ロシア国土の半分以上を占めています。そこにはどんな資源が眠っているか解りません。またシベリア鉄道は、日本にとっては、ヨーロッパ地方の玄関口で有ったのですから、パイプラインだけでは無く、高速鉄道の道も開けるのではないでしょうか。
北方領土問題は、早く解決して、シベリア開発に日本の権益を売り込むことを考える時代が来たと思っているのですが・・・・・・。
(えびなたろう)