行方不明老人の所在確認

行方不明老人の所在確認　　　　　　　（010.08.04.）

住民登録がしてある高齢者が死亡したり、登録地に住んでいない問題で、全国で100歳以上の男女18人の所在が確認できていない事が判った。

東京都の足立区で111歳の男性が白骨遺体で見つかった事件で、担当の女性民生委員が今年の1月に「都内で最高齢になったお祝い」を渡しに行ったところ、「会いたくない」と言われ、2月に再度訪れると、孫と名乗る男性から「岐阜県の施設に入っている」と言われて本人には会えずに帰っている。

民生委員は気にしていて、委員をやめるに当たって、改めて、電話で確認したところ「施設ではなく実家にいる」と説明面会を拒否し続ける事に不振を抱き、近所の人からも「会ったこともない」と言う話に、区役所の担当者に相談、警察に届けて初めて事件が発覚したと言う事である。その間、推定で30年間、年金も受給していた様である。

この事件が切欠で、全国110歳以上の人の存在を確認する事を長妻厚生大臣が調査を指示する事になったが、実際に本人に面会して、調査する事は難しく、今まで家族からの申告だけで、受入れていただけに正確にチェックする権限も決められていない事が問題となっている。

社会保障の専門家は、家族が高齢者を助けると言う性善説だけではなく、公的機関が現場に介入できる仕組みを制度化することが必要だ、との事である。

昔では考えられない事で、家族の絆が、高齢者や、若い母親の幼児虐待等、家族愛・育児愛等が自分本位の生活優先の為に邪魔者扱いされ、阻害されている事ではないでしょうか。真に悲しい事だと思います。
（えびなたろう）