きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

全国初の強制起訴

2010-04-22 10:48:25 | Weblog
全国初の強制起訴      (010.04.22)

刑事訴訟の問題で、起訴するか、しないかは、「検察」が独占的に決めていたもので、兵庫県明石市が2001年に主催して開いた花火大会に於いて、見物客が歩道橋に集中し将棋倒しに転倒した事故が、11人の死亡者を含む約250人死傷者を出した惨事が起こったのである。

当然この惨事に対し、交通整理を担当する警察の対応の不備が指摘され、明石署の警察官5人が在宅起訴され神戸地裁も有罪としたが、書類送検された当時の署長と副署長は嫌疑不十分で不起訴に成っていた。

遺族等はこの処置に不服を唱え「検察審査会」に3度に渡って申し立てを行った、「検察審査会」も3度とも「起訴相当」と決議したが検察側の「地検」はいずれも不起訴にしたという事である。

事件の責任を末端警察官に擦り付け、幹部の責任は検察側の仲間意識による「不起訴」によって逃れようとする行為と疑わざるを得ない問題である。

今回強制起訴が初めて行われたのも、昨年の5月に「改正検察審査会法」が施行されたおかげで、改正後「検察審」で2度にわたり「起訴すべきだ」と言う決議が出された事による物である。

市民側から見ても多数の死傷者を出した大惨事に対し「状況を詳しく把握出来なかった」で済ませる問題ではなく、警察の怠慢が初めて問われる画期的な措置であると思う。

強制起訴は、尼崎のJR脱線事故においても歴代3社長の責任に繋がる問題として、審査されることは、被災者の気持ちに少しでも配慮されるものとして歓迎したい。
(えびなたろう)