きまぐれ発言

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沖縄密約文書廃棄問題の真相は

2010-04-10 15:03:38 | Weblog
沖縄密約文書廃棄問題の真相は       (010.04.10)

毎日新聞の西山太吉氏による沖縄返還を巡る密約文書は時の政府にとって知られたくない情報だったから、兎も角隠すことに懸命になり、情報をすっぱ抜いた西山記者の情報入手の手段が、外務省の女性事務官との不倫事件にでっちあげ、違法性を強調して「国家公務員法違反の罪に陥れていたのである。

しかしアメリカでは、時効となった文書は既に公開され、日本にも同じ文書があるのではと訴訟にまでなっていたが。その裁判の判決が昨日東京地裁で言い渡された。

結果は、西山記者の主張が全面的に認められ、秘密文書は無かったとする「文書不存在」に付いても、関係者の証言から、外務省にある筈であることが認められ、文書存在の証明は請求側ではなく、被告側(国側)が立証するべきだと言う、今までに無い画期的な判決が言い渡された。

この事は、日本の外務省内で組織的に破棄されたのではと言う疑惑が掛けられていることである。

秘密文書の存在については元条約局長だった東郷和彦氏が1960年の在任中に58点の秘密文書を「箱型の赤いファイルに5つに整理し、その中の16点には「重要文書」として二重丸をつけて、後任の谷内正太郎氏に引き継いだ」と証言している。

ところが、今年の3月岡田外務大臣の要請によって、有識者による密約文書を検証した報告書の中で、「不自然な欠落」が指摘され、東郷元条約局長は、「引き継いだ赤いファイルの中で、報告書に公開されていない文書がある」と証言し、その文書は「外務省の内情をよく知っている人から情報公開法(2001年4月の)施行前に破棄されたと聞いた」と証言している。果たして、赤いファイルの公開されていない部分の文書は誰によって破棄されたのでしょうか。

目下色んな角度から聞き取り調査が進んでいるようだが、東郷氏から引き継いだ矢内正太郎条約局長は、部下の「条約課長に『然るべく処理してくれ』と言ってファイルを渡した」との事で、渡した課長は杉山晋輔氏(外務省幹部)だとのことだ。

また、ジャーナリストからの情報では、破棄の報告は外務大臣ではなく、当時の官房長官だった福田元首相に伝え、報告を了承したと言っている。

この問題は、国の公文書を管理する立場から、大変重要な問題で、決して、ウヤムヤに終わらせる事は出来ません、衆議院外務委員会では徹底して明確な調査が必要で、当時の政権与党である自民党も真相を究明して、国民を欺いた行為に深く謝罪すると共に、今後の対応に付いても明確な対策表明が必要である。
(えびなたろう)