きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

選挙と自民党のマニフェスト

2009-07-30 12:11:33 | Weblog
選挙と自民党のマニフェスト        (009.07.30.)

8月30日にやっと、待望の衆議院選挙が行われる事になった。本来なれば、07年7月28日に行われた参議院選挙で、政権与党が大敗北を喫し、参議院では野党が大勢を占める、所謂「ねじれ国会」と言われる状態になった。

この時点で、現政権に対する国民の信頼は失い、出来れば民意を問う衆議院の解散総選挙を遣るのが当然の事ではなかったかと思ったのであるが、与党自民党は、参議院での大敗は、「想定外の敗北」で其の原因は、国民への説明不足による誤解によるものだと言うことで、反省の内容が、民意とは相当に食い違っていたのである。

従って、解散はせず、安部内閣は8月に内閣人事の一新を行って続けることを宣言したのでる。
しかし、この人事も、党内派閥の均衡を重視した、閣僚の配分人事で、自民党内部の権益に対する腐敗構造分子が暗躍する人事で、国民不在の出鱈目な行政の在り方が目に付く状況であった。従って、一ヶ月半後の9月12日には安部内閣は、国会質問予定時を前にして、ドタキャン辞任をしたのである。

その後も、自民党は、衆議院の解散を行わず、党内でのポスト争いに終始し福田総理、一年後に麻生総理と、国民に信を問う事をせず、総理の盥回しを行って、とうとう任期満了による衆議院選挙の期日が来たと言う事である。

法律で決められている衆議院選挙は、4年毎に遣る事が決まりになっているが、其れは、4年間で政権与党が、どの様な政治を遣ってきたのかが問われる重要な選挙で、其の成果によって国民に与えられた、一票の投票権が行使されるもので、国民は腐りきった今の政権に早く交代を望んでいたが、選挙を拒み続ける自民・公明政権に、3年間のあいだ無意味に「我慢」を強いられ続けたのであります。

3年前の年初から、国民年金の問題は、杜撰な記録管理のために、5000万件の受給者不明問題で、大混乱を起こし、一年間で、解明すると言う約束は、未だに解明されていない。医療保険制度も、高齢者を切り離し、保険制度の改悪を行ってきた、この問題は未だに見直しの約束も果たされず、放置されている。

国民所得の格差は増大し、予期せぬ世界経済不況が、非正規社員等の弱者に襲いかかり、失業と貧困は国民生活に大きな課題を残し、家庭内トラブルや、学校へも行けない生徒、自殺者の増大、社会的暴力犯罪等々、これは政治の貧困が成せるもので、此れにも何等の効力のある対策が取られていない。

「子育て家庭への補助金」も削減しておきながら、一方では、マンガ記念館の建設が行われると言う。その他、いろいろな、行政の在り方全般が、いま国民から大きな不満の渦がまいているのである。
だから、今度の選挙で、現政権に対する不満が充満し「政権交代」が叫ばれるのも其の為であります。

自民党は、選挙のマニフェストを出す前に、この「4年間の悪政」が何故改善できなかったのかを良く反省し、国民に謝罪する事が、先ず遣るべき事では無いでしょうか。

選挙の時だけ、出来もしない事を、毎回並べているのは、自民党政権ではないでしょうか。
その一例が「100年安心、厚生年金!」と言う国民への約束は何処へ行ったのでしょうか。
この事だけでも、明快な回答が出ない限り、「マニフェスト」など、掲げる資格は無いと思うのだが。
(えびなたろう)