きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

「つなぎ法案」が撤回

2008-01-31 09:56:57 | Weblog
「つなぎ法案」が撤回      (008.01.31.)

「つなぎ法案」と言うのは、今の暫定税率法案が3月31日に期限が切れるのを5月末まで2ヶ月延ばそうとするものですが、なぜその様な事をするのかと言うと法律の手続き上の問題で、与党の提案する10年延長の暫定税率延長法案を参議院で否決しても、審議しなくても、衆議院の3分の2勢力を使ってやれば、参議院に関係なく与党の提案がそのまま通過する事が出来る「奇策」を弄した手段の為の法案である。

従って「つなぎ法案」は政策そのものを論議する法案ではなく、3分の2の勢力を使って通過させる法の裏を掻く「奇策」と言うべき物で、本来民主主義の議論を尽くすと言う精神からは遣ってはいけない手段なのです。

従って、河野衆議院議長は江田参議院議長と相談の上一応仲介斡旋と言う形で、「十分良く議論をして、年度内に結論を出すように」と言う全く当たり前の仲介案を出し、与野党とも分かった様な形で、「つなぎ法案」を撤回する事にしたのは良かったと思う。

もしも、この法案がそのまま実施されていたら、わが国の憲政史上に残る汚点となるところであった。

取り敢えず撤回できた事は、与野党とも、まだ民主主義の精神を心の中に持っていたという事であるから、昨日のBlogにも書いたが、論議の焦点である「道路特定財源」の存在意義を含めた根本的な議論を行い、国民の前に明らかにする事が必要である。

道路特定財源の問題は、自民党の中でも小泉・安部政権の時代から、問題視され改革が叫ばれていた事だけに、此処へ来て、道路族の逆襲に合い、当時保留の道路も全部建設する事になった経緯は、国民も良く知るところで、今のままの暫定税率法案を10年も延長する事にはどうも疑問を持たざるを得ない。

また、与党は通らなければ、「社会に混乱を来たす」と言った脅しの宣伝を国民におしつけている。税金は取ることだけではなく、削減する事も、一つぐらい遣って欲しいと思うのだが。

電気料金・ガス料金等々、値上がりはするが、国民所得は下がっている。此れを救うのは、政治の力しかないと思うのだが。
                      (えびなたろう)