きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

世間の流れに逆行した判決

2008-01-09 11:48:45 | Weblog
世間の流れに逆行した判決      (008.01.09.)

福岡市の元職員今林太(23)が昨年8月飲酒運転で追突事故を起こし追突されて海に転落した車には幼児3人が乗っており水死すると言う痛ましい惨事を引き起こした。

状況調査によれば、今林被告は、飲食店等でビールや焼酎飲み、福岡市の「海の中道大橋」を時速100キロで走行中に被害者大上哲央さん(34)の運転するRV車に追突海に転落させ一時その場を逃げており、其の後事故の身代わりを頼んだり、飲酒検知器の数値を下げるよう水を大量に飲む“工作”をしていた。

当時、飲酒運転による悲惨な事故が多く、世間の批判が高まっていたなかで、公務員が起こした事故だけに全国的にも飲酒運転の撲滅宣言を呼びかけていた。

今回の裁判では、検察側は、状況判断から、危険運転罪を適応して、懲役25年を求刑していたが、昨8日、福岡地裁での、川口宰護裁判長は危険運転罪を適応せず判決は懲役7年6ヶ月とした。

検察の求刑と、裁判所の判決とに、余りの落差の違いに今朝から各局のテレビでも大きく取り上げているが、問題は被告の飲酒に対する酩酊度合いが問われており、裁判所は酩酊度合いが低いと判断し業務上過失致死罪を適応している。

実際にはビールを2杯焼酎の水割りを9杯も飲んでいるが、裁判所は飲んだ量では無く
酩酊度合が問題だと言っている。
裁判所の酩酊度合いの根拠は、アルコール検知器の数字で判断している様だが、被告は其の前に大量の水を飲んでいる、その低い数値で判断している様だ。

前後の状況の中に、事故直後現場から逃げて、身代わり人を頼んだり、大量の水を飲んだり事故の隠ぺい工作を考慮に入れていない、真に官僚的な判断で、これならコンピュータにインプットして、コンピュータ判断と同じである。

裁判と言うのは、表面に出ている数値だけで判断するものではありません、裁判官と言う人間の感性を持った人間が被告・原告の心情を考慮にいれ、納得に近い判断を下して貰わねば困ります。

政治も、裁判も、人間が遣る事を、人間が裁きアクションする事だから人間的感情豊かな人でなくてはいけません。

単に、法律や、数値だけで判断するならコンピュータにインポートして「判決キー」を押すだけで、すべては事足ります。

本当に最近は人間味の無い寒々とした、世の中になりましたね!

                        (えびなたろう)