2019年7月2日(火) フランスばやり その3
フランスでの最近のイベントの話題の中で、先日投稿した、以下の記事、
フランスばやり その1 (2019/6/22)
では、アヌシー国際アニメーション映画祭を取り上げた。更に、
フランスばやり その2 (2019/6/26)
で、男子サッカートゥーロン国際大会と、ルマン24時間レースについて触れたところだ。
本稿は、これらに続くもので、4件目のイベントである、女子サッカーW杯フランス大会について、概略、取り上げることとしたい。
④サッカー女子W杯フランス大会
24チームが参加した、総当たりのグループステージ(予選リーグ)では、日本の「なでしこ」は、Dグループになった(下図)。
対戦結果は、パリでのアルゼンチン戦は0-0の引き分け、レンヌでのスコットランド戦は2-1で勝利、ニースでのイングランド戦は0-2で敗北し、グループ2位となり、16チームによるノックアウトステージ(決勝トーナメント)への進出を決めた。
グループステージ組み合わせ
ノックアウトステージの組み合わせは、下図だが、アジアから日本、中国、アフリカからナイジェリア、カメルーン、南米からブラジル、オセアニアからオーストラリアが残った。
ノックアウトステージの日本ーオランダ戦が、25日、レンヌで行われたが、現地時間CESTの21時、JSTの早朝4時のキックオフであった。トイレに起きたのが丁度5時頃だったので、実際に、TVの中継で、後半戦を観ることができた。
前半戦は、出だしのオランダの勢いに圧倒される場面が多く、17分、コーナーキックを直接ヘディングされ失点し0-1となったが、終了間近の43分、流れの中でMF長谷川のシュートが決まり、1-1で折り返した。
後半は、日本は、押し挙げムードの中で、何度か決定的なチャンスがあったが、シュートが、バーに阻まれたり、わずかにポストの外などと、得点できなかった。一方、攻められて危ない場面もあったものの何とか守り切っている。後半はかなり押していたが、延長戦になる公算は大だった。
ところが、後半43分、日本のゴール前のPKエリア内の攻防で、DF熊谷がハンドを取られ、痛恨のPKとなってしまった。TVを見ていた時は、一瞬のことで何が起こったのか状況が分からなかったのだが、ビデオを見ると、確かに、相手のシュートが、偶然に左腕に当たっている!
PKでは、GK小林の読みの動きも外れて、決められてしまい、1-2となったのは、45分頃である。
5分のアディショナタイムでは、日本の最後の必至の攻めも実を結ばず、敗退した。
敗戦後のなでしこメンバーの、インタビューを観るのはつらかったが、顔と名前が一致する、DFとして長期間活躍した鮫島選手は、今大会で引退するようで、世代交代だろうか。
熊谷選手 鮫島選手
大会前(2019.3)のFIFA女子ランキングでは、日本が7位、オランダが8位とほぼ、互角で、これまでの対戦成績は、今回を含めると、4-4のようだ。
勝ち上がったオランダだが、前図にあるように、準準決勝でイタリアと対戦し勝利し、ベスト4に残っていて、スウェーデン、アメリカ、イングランドとの間で、覇権を争うこととなっている。
勿論、大会終了後に、新たなランキングが発表される予定である。
過去のW杯での、日本の成績だが、周知のように、2011年のドイツ大会では優勝、2015年 カナダ大会では、準優勝と輝かしい結果に、大いに国内は湧いたのだが、今大会は、あえなく敗退し、16強で終わった。
今後の目標は、来年のオリンピックだが、開催国枠での出場が決まっている。男子のように年齢制限がない、フルメンバーでの出場のため、戦力を強化し、勝ち進む機会である。
又、2023年に予定されている次期女子W杯の、開催都市には、日本を含めた9カ国が立候補しているようで、2020年3月に開催国が決定される予定という。
日本サッカー協会の田島幸三委員長は、会見で、なでしこの強化の方向として、女子リーグのプロ化も含めて検討する意向だ、と述べている。フランス大会での活躍の波に乗って、今後の方向が盛り上がると期待していただけに、今回の敗退は、大打撃と言えよう。