つれづれの記

日々の生活での印象

アメリカ合衆国  5

2017年01月05日 17時18分43秒 | 日記

2017年1月5日(木) アメリカ合衆国  5 

 

 2017年が始まったが、今年は、内外の色んな話題が想定される中で、この1月20日に、トランプ大統領の就任式があり、良い意味でも悪い意味でも、この人物が率いるアメリカが、大きな話題の一つになりそうだ。

 アメリカ大統領選挙に関連して、これまで、当ブログに、合衆国シリーズとして 

    アメリカ合衆国  1      (2016/11/29)

    アメリカ合衆国  2 真珠湾(2016/12/12)

    アメリカ合衆国  3      (2016/12/22)

    アメリカ合衆国  4      (2016/12/29) 

を投稿してきた。 

  本稿は、これらに続くもので、アメリカ合衆国建国後の、領土の拡大について取り上げている。時代的には、日本の江戸末期から明治初期にかけての頃である。

 

 アメリカ建国時の独立戦争の終結となる、1783年のイギリスとのパリ条約で、イギリス本国に、13植民地の独立を認めさせてアメリカ合衆国となった。

世界初のブルジョア革命による政治体制と言われ、この独立国では、君主でなく、選挙で選ばれる大統領が最高位となる体制(共和制)で、これが、現在まで続いている。

この独立の出来事が、その後、フランス革命等の動きに、大きな影響を与えている。 

 

  パリ条約では、ミシシッピ川以東の広大な土地を、イギリスに割譲させ、領土(territories)とした状況は、前稿のその4で述べたところだ。

この地域は、その後、現在の、

   ウイスコンシン、ミシガン、イリノイ、インディアナ、オハイオ、ケンタッキー、テネシー、

   ミズーリ、アラバマ

の各州になっている。

 

  新大陸をめぐる熾烈な争いの中で、飛ぶ鳥を落とすが如き凄さまじい勢いで、合衆国は、膨張主義で北米大陸の領土を拡大していった。 これを下図に示す。(改訂版デキシーランドジャズ物語「Vol3.フォスター物語」より) 

図では、ミシシッピ川以東は「買収」となっているが、「割譲」であろう。

                                    (現在の州境も表示)

  以下、領土拡大の主なイベントについて取り上げる。獲得した地域は、順次、準州から、正式な州として合衆国に加盟している。

 

◇ 1803年 ルイジアナ購入 

  財政的に困窮していたフランスは、自国の植民地だった、ミシシッピ川以西に広がる広大な地域であるルイジアナ(現アメリカの23%)を、破格の価格で、アメリカに売り渡したようだ。(フランス王 ルイ14世に因んだネーミングとか)(下図)

 

    ルイジアナ購入(緑部分)(ルイジアナ買収 - Wikipedia より)   

その後この地域は、上図にあるように、現在の、サウスダコタ、ネブラスカ、カンサス、オクラホマ、アイオワ、ミズーリ、アーカンサス、の各州となり、他の州の一部も含まれている。 

 

◇1819年 フロリダ割譲 

  イギリスとアメリカ間で、フロリダに関するアダムス・オンス条約が締結され(1819年)、1921年に発効している。この地域は、以前、イギリスが、スペインから手に入れたようだ。

領土が、スペイン→イギリス→アメリカと動いたが、その過程が、割譲か購入か、微妙な状況だろうか。

 

◇1846年 オレゴン併合

  領土が、西へ拡大し、ついに、オレゴン地域を手に入れて、北米大陸を横断し太平洋の海岸まで達したのは、1818年のようだ。でもこの時は、オレゴン・カントリーとして、アメリカとイギリスの共同領有としている。

1846年、合衆国とイギリスとの間で、イギリス植民地であるカナダとの国境協定が行われ、合衆国は、北緯49度以南を併合し、以北をイギリスに譲渡している。 共同領有も解消している。(オレゴン条約 - Wikipedia )

  余談だが、日露戦争の結果、樺太(サハリン)の北緯50度線以南が、日本に割譲されたのは、50年程後である。

  その後、この地域は、現在の、ワシントン、オレゴンの2州と、アイダホ州の一部となっている。 

 

◇1845年 テキサス併合

◇1848年 カリフォルニア割譲 

 メキシコ領の地域にアメリカから勝手に入植して、1836年に独立してメキシコ共和国となっていたテキサスを、1845年アメリカが併合した。これに反発したメキシコとの間で、1846年、米墨戦争が起ったが、メキシコが破れて、カリフォルニアを割譲せざるを得なくなった。(メキシコ割譲地 - Wikipedia

その後、テキサス併合地域は、現在の、テキサス州などとなる。また、割譲されたカリフォルニアは、現在のカリフォルニア州、ネヴァダ州と、他の州の一部となる。 

 

◇隣接国 カナダとメキシコ

  アメリカ合衆国の北の隣接国カナダは、イギリスの植民地から自治を認められて、1867年、4州連合の形態をとってスタートしたが、その後加盟する州は増えたものの、主権を認められたのは、なんと、1931年という。

  一方、南の隣接国メキシコは、1820年に、スペインの植民地から独立したが、米墨戦争で、アメリカに敗れ、かなりの国土を奪われる経験などをしている。

メキシコとアメリカの関係では、トランプ新政権下でも、移民の流入や工場の移転などをめぐって、トラブルが起こりそうだ。 

 

  両国の歴史は、植民地の宗主国(イギリス、スペイン)に支配され、隣のアメリカに振り回される歴史だろうか。

筆者には、アメリカが親分で、カナダが子分、メキシコが孫分のように見え、それを地で行っているのが、NAFTA(北米自由貿易協定)のようにも思えるーー。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アメリカ合衆国  4 | トップ | アメリカ合衆国   6 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事