ケイの読書日記

個人が書く書評

チェスタトン「ブラウン神父の知恵」

2010-02-18 18:35:12 | Weblog
 サクサクと京極夏彦「魍魎の匣」を読んでいるはずなのだが、さすが京極堂シリーズ。手ごわい。まだ全体の1/4くらいしか読めていない。
 でも、「塗仏の宴」よりはうんと読みやすい事は確か。

 ということで、今回も昔読んだ読書メモから「ブラウン神父の知恵」をUPしようっと。

 前にも書いたが、チェスタトンのブラウン神父シリーズは言い回しが独特で、難しい言葉がたくさん使ってあるので、読むのにすごく時間がかかる。
 短篇ばかりだから読み切れるが、これが5巻も続く長編だったら、いかにブラウン神父が魅力的でも、読み終えるかどうかわからない。

 それに、短篇で作品数が多いので、トリックが似かよってくる。二人一役のトリックが多いのよね。クリスティもそうだけど。
 意外性があって面白いけど、ごく親しい人間だったら騙せないと思うけどなぁ。

 この作品集でちょっと毛色が変わっているのは「銅鑼の神」。黒魔術ヴードゥー教の事が出てきたので驚いた。
 ヴードゥーといえばハイチなどの中米。わざわざ大西洋を渡って来たんだね。
 黒人といえばアメリカを思い出すが、イギリスにもたくさん移民してきているのかな。
 ただ、ニグロという言葉が出てきて驚く。これって使っていいんだろうか? まあ、この作品が書かれた19世紀後半から20世紀前半では、当たり前だったかもしれないが…。
コメント
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