ケイの読書日記

個人が書く書評

チェスタトン「ブラウン神父の醜聞」

2010-02-08 17:36:01 | Weblog
 ごめん。京極堂がまだ読み終わらない。あと1/4ぐらいだから、次回には間に合うと思うけど。
 
 で、5年ほど前に読んだ『ブラウン神父の醜聞』をUPする。その時の自分の読書ノートに「『古書の呪い』は秀作。他は…たいしたことない」と書いてあったので、早速『古書の呪い』を再び読み返してみる。
 うーん、秀逸ですなぁ。
 この文庫の後表紙に内容の紹介文があって、その中に「5人の人物が全員消失するという、アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』に先んじたような実に例のない作品『古書の呪い』をはじめ…」という箇所があったが、期待を裏切らない出来。

 まあ、チェスタトンの短篇をよく読んでいる人だったら、トリックを見破れるかもしれないが、「技あり!一本!」というカンジです。

 オープンショウ教授の特徴のあるキャラクター、この時代の心霊現象の流行、全く動じないブラウン神父の乾いたユーモア、読者をぐいぐい引き込む話の展開、そして最後の鮮やかなどんでん返し。

 このオープンショウ教授は、コナン・ドイルがモデルなんだって。
 確かにドイルは晩年、心霊現象に凝っていたよね。というより、この時代のヨーロッパが心霊現象ブームだったらしい。
 クリスティの小説にもよく題材として使われています。
コメント
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