ケイの読書日記

個人が書く書評

有栖川有栖「ジュリエットの悲鳴」

2009-03-25 10:23:35 | Weblog
 有栖川有栖、初期の短篇集。シリーズキャラクターが登場しない。タイトルに惹かれ借りてみた。
 で、さっそく表題作の『ジュリエットの悲鳴』から読んでみたが…かなり微妙。本格物を期待している人はがっかりするかも。

 私も、表題作からしてこれじゃ他の作品も期待できないな…なんて思っていたが他の作品も本格物ではないが、なかなか面白い。


 特にコメディタッチの『登竜門が多すぎる』には笑った。そうだよね。今の日本で推理小説の創作をしている人は何人ぐらいいるんだろう。実際に応募しなくても書いてみたいと思っている潜在人数はかなりの数かも。
 こういったソフトがあれば買って、推理作家の雰囲気を味わってみたい、という人は相当な人数だろう。

 なんせ、この『登竜門が多すぎる』は、あの宮部みゆきから「面白かった」というハガキが有栖川に届くほど秀作なのだ。あはは…。


 そうそう、有栖川の作品ってどうして不倫する人妻がたくさん登場するんだろう。不倫する亭主はあまり出てこないのに。8編のなかで3編もあった。
 奥さんに何かコンプレックスでもあるんだろうか?
コメント (3)
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