田舎道から枝道に入り、その奥の部落を「鰐(ワニ)」というらしい。あわてた人が「顎(アゴ)」と読み違えたとか。
このワニは鮫(サメ)や「鱶(フカ)の別称である。映画「ジョーズ」は巨大なサメの話だが、ジョーズ(Jaws)はアゴのことである。だからアゴと読み違えてもあながち縁がないわけでもない。
サメは東日本の呼び名で、西日本ではフカと呼ぶようだ。もっとも、ジョーズのような大型種は東日本でもフカと呼び変える。イナダ(関西ではハマチ)が大型化してフリになるようなものか。
ところで、サメやフカのことをワニと呼ぶ地方は広島や島根の山間部にあるようだ。いつかテレビで郷土料理「ワニ料理」があったが、そこの地名は覚えていない。
また、古事記の話の「稲羽の白兎」にサメが「和邇(ワニ)」として出てくる。白兎がワニをだまして並べて、その背中を踏んで島から陸地に渡ろうとして露見した。それで、毛をむしられたが大国主神に助けられた。古事記ではなく童話で読んだね。
九州の山間部でもワニの地区があるわけだ。ワニ料理の話はなさそうだから、島根県か広島県のワニと呼ぶ山間部から移住してきた集団ではないだろうか。
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