本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

私信は史実

2009-01-15 09:44:23 | Weblog
 釜山の大宗台なる岬から対馬がよく見える。韓国領だと思われても、あながち不届きではないくらい近い。事実、韓国領だと主張する者もいる。韓国から観光客が押し寄せるのもそんな思惑がありそうだ。しかし、歴史的事実から紛れもない日本領土だ。
 
 ある本に、大伴旅人のことが書いてある。大宰府に赴任していた折、都の藤原房前に琴を送ったそうだ。その琴は対馬産の桐で作ったものとか。「離島対馬の高峰に生育していた木」であるといった旨が添え状にある由。

 別段、対馬の領土問題に触れた本ではないが、このことから、対馬は日出ずる国の離れ島であると分かる。当時の朝鮮、新羅の領土から取り寄せたわけでもなく、ふんだくったわけでもない。
 文献には史実をでっち上げたものや改ざんしたものがあるだろう。大体、都合よくまとめた官製の資料はあやしい。むしろ、こうした私信にこそ、書誌に入れるべき重要な資料になるのではないか。

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