1992年、第65回アカデミー賞で作品賞など4部門に輝いた名作の日本を舞台にリメイクした映画です。
そのアカデミー賞受賞した作品は見たことがありませんが、なるほど内容は、西部劇的で、北海道が舞台だけに、馬に乗っての風景は、西部劇そのもののようです。
時代は、明治13年、開拓が進められている北海道に、かって人斬り十兵衛との異名を持つ幕府軍残党の釜田十兵衛(渡辺謙)がいた。
結婚し、子供をもうけると、刀をしまいます。
それもつかの間、妻がなくなり、幼い子供を抱え貧しい生活をしていた中での出来事でした。
そこへ、かっての仲間馬場金吾(柄本明)がやってきて、賞金稼ぎの誘いをします。
その事件とは、開拓が進む北海道のある村の女郎部屋で刃傷沙汰があり、女郎の一人なつめ(忽那汐里)は、客に顔を切り刻まれます。
その村の警察署長・大石一蔵(佐藤浩市)の裁きは、犯人の堀田兄弟(小澤征悦・三浦貴大)に、女郎の代わりに馬6頭を女郎部屋の亭主(近藤芳正)に差し出せば免除するというもので、女郎を家畜と同列に見ていない、この裁きに納得できませんでした。
女郎の先輩格のお梶(小池栄子)は、仲間から集めた金を賞金とし、刺客を募集し、報復を計ります。
人を切らないと亡き妻と約束した十兵衛ですが、子供を育てるため、この厳しい冬を乗り切るためにも賞金稼ぎの誘いに応じます。
旅の途中で、5人を殺したことがあると豪語するアイヌの青年 澤田五郎(柳楽優弥)を加え、目的地を目指しました。
村に到着した三人と警察署長との闘いがし烈を極め、一時は十兵衛も命を落とすところでしたが、女郎に助けられます。
が、十兵衛は、単独で、乗り込み、再び警官や屯田兵との激しい闘いが始まります。
北海道の美しい景色が、その場面場面を引き立てます。
特に、冬の雪の風景は、恵まれない、貧しい者のかけがえのない命と生きざまを表しているようでした。