旧愚だくさんブログ

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噂の蕎麦屋に行って来た

2009年01月14日 | カメ見聞録・レトロな街編

今年初の「カメ見聞録」カテゴリ記事だろーか。

近頃「美味い!」と評判の蕎麦屋に行ってみた。
場所は、2006年元旦に鹿沼市と合併になった旧粟野町の、現在鹿沼市粟野で、元は他市町村なだけに遠かった~!(此処板荷も同じ)
最短距離を走っても50分掛かったで。
ま、多少遠い方が気分転換になって良いけど・・。

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↑県道15号線は通称鹿沼~足尾線。
標識通りに突っ走って足尾に行こうかと思っちゃったよ。エヘヘッ

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↑しかし、途中で鹿沼~足尾線から左折し(嗚呼!断腸の思い)、それから更に10キロほど進んだ所に目的地はあった!
その名は「たろっぺ茶屋」
それにしても、アーティスティックな店構えだなぁ・・・見れば見るほど色々なオブジェに囲まれている。

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↑店に入ると、直ぐに熱いお茶とお通しが運ばれて来た。
お通しは大根の煮付けと浅漬け2種類、嬉しいね~。しかし、このお通しにお茶ってのが残念だ。

すかさず噂の野菜天ぷら盛り合わせとざる蕎麦大盛りを注文し、料理が来るまでの間、外観に劣らず色々なオブジェが置かれた店内を眺めていた。

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↑店の中には囲炉裏が二つ切ってあり、熾きた炭の匂いが気分をほっこりとさせてくれた。
休日ともなると県外(主に首都圏)ナンバーの車で一杯で、店の前には行列が出来るそうだけど、今日はウィークデーのど真ん中とあってか、客はカメの他に主婦二人連れと学生らしき三人連れだけだった。

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↑年代物の振り子時計群。

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↑時計の上に目を凝らすと、古いトランクとスキーセットが!
板もストックも木製!トニー・ザイラーも真っ青ってか。
いや、凄いな~。

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↑来ました野菜天♪ダイナミックだとは聞いていたが、本当にデカッ!
大きく切った野菜を、姿を崩さずにサクッと揚げてあって、天ぷらもアーティスティック。

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↑大盛りざる蕎麦の盛りも多くて、まるで栃木で一番高い男体山のよう。
女一人でフラリやって来て、これだけ大量の物をワシワシと食べる姿に、周囲の客はドン引きだった様子。 フン、ほっといてくれや

野菜天は絶品だった!・・・が、肝心の蕎麦は、やっぱウチの檀家さまの愛子さん手打ち蕎麦(スゲ~、ローカル名称)には敵わないな~。

で、はちきれそうなお腹を抱えて店を出て、行きがけにチェックしといた旧粟野町メインストリートをプチ散策。

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↑町中を通って一番目に付いたのがこの見世蔵・住居・門を構えたお宅。
蔵に掛かった古い表札を見ると元は油問屋。
街道沿いだけでも結構な広さなのに、奥行きも広く、相当な敷地面積と思われる。
きっと、粟野きっての豪商だったのだろうな~。

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↑正門がレンガ積みってのも面白いね。

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↑正門から連なるレンガの壁。
思わず、「わ~♪イギリス積みだぁ~♪」と走り寄ってスリスリしてしまった。 怪しいオンナ

※後で確認したところ、イギリス積みではなくオランダ積みと分かりました。慎んでお詫び申し上げます・・・・なんつって。

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↑油問屋さんの前にはレトロな赤ポストが。
正門の壁の赤レンガとリンクして何とも素敵な雰囲気。

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↑自分の足で歩いてみると、思った以上に蔵があって随分と行ったり来たりしてしまった。
今日に限って帽子を被って来なかったのは失敗だった。
こうして訪れるのは初めてにせよ、粟野住民にゃチョイと面が割れているのだ。

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↑ホ~ラね、早くも同業者ハッケ~ン!
同業者も同業者、同宗派同教区同支部のお寺さんじゃ。 光明寺さん、お邪魔してま~す

・・・とは思いつつも、既にセーブが効かなくなった好奇心が足を勝手に動かし、更なる探索へ。

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↑そして、不思議な民家に出くわした。
このシャチホコ、遠くから見ても大きいが傍で見ると更に大きい。
それにしても、シャチホコってのは一対で飾るものじゃなかったっけ?
これじゃ、魔よけどころか雷(ブリキ製なので)に狙われそうだ。

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↑とってもレトロな美容室。
二階の窓枠が懐かしい。

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↑家の中が植物に侵食されたと思われる廃屋。
こうして植物に覆い尽くされ、最後には土に還って行く・・・人工建造物の美しき朽ち方。

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↑二軒長屋。
唐門風の玄関に拘りを感じるね~。
青く塗られた方に人が住んでいて、そうでない方は空き家の様子。

ザッと観ただけでこれだけの写真枚数になるのだから、本腰入れたらもっと面白い発見がありそうな気がする。
身近にありながら隠し玉的存在だった粟野、やるものよのぅ。

現在、鹿沼市では、鹿沼市内を走る国道293号線拡張の為に国の登録文化財に匹敵するような古い家屋が取り壊されようとしている。
鹿沼は、建具や木工で栄えた職人の街で、職人の街ならではの貴重な家屋があるのに・・・。
これでまたひとつ、顔を持つ街がなくなってしまうね、淋しいなぁ。
今日観た粟野の古い建物も、県政や市政の行き先如何でどうなってしまうのか分からない運命にある。

どんなに広くて快適な道路だろうと、何処を走っても同じ街並みなんてイヤだな。
そんなの絶対にイヤだ。