私の住んでいるのは城下町です。散歩していると昔の町名の表示があったり、下級武士の屋敷があったりと、今まで歩いてみることがさほどなかったので新しい発見があります。歩いていて最近気になるのは、お稲荷さんが方々に祀ってあることです。それも、小路のつきあたりのような場所にあることが多いです。説明板のあるところを見ると、武家の屋敷に祀られていたものを、何らかの理由で町会が譲り受け、町会として祀るようになったものが大部分です。武士は屋敷神として稲荷を祀ったものなのでしょうか。稲荷は商人が商売繁盛を願って祀るか、農民が稲の豊作を願って祀るものだと思っていたのですが、歩いてみると城下、それも武家地に稲荷の小祠が多くあるのです。これは全国的な傾向なのか、特定の城下にだけあるものなのか、知りたいものです。きっと、先行研究があるのかな。合わせて、殿様が転封になると家来も一切の家財道具を持ってついて行ったといいますが、屋敷神まで持って行ったのか、あるいはそのまま残して次の住人が引き継いだのか、これも気になるところです。殿様はかわるごとに菩提寺もかわっていますから、家来の武士も祀り捨てていったものでしょうか。