Jリーグ・ディビジョン1 2ndステージ 第17節
2015年11月22日(日)13:30キックオフ
埼玉スタジアム2002
浦和レッズ 5 - 2 ヴィッセル神戸
李
武藤 高木
宇賀神 阿部 柏木 関根
槙野 永田 加賀
西川
今シーズンからチャンピオンシップが開催されるため、11月にリーグの最終戦である。まだそう寒くはないので、ありがたいと言えばありがたい。このところホーム最終戦は勝っていないので、そろそろ勝つんじゃないか?という期待を胸に埼玉スタジアムへ向かう。それともうひとつ。ベンチ入りする啓太を見るために。
シーズン終盤でけが人も多い。不動の先発陣も綻びを見せている。やはりいちばんの気がかりは3バックで、今日は槙野、永田、加賀の並びである。阿部ちゃんがいつも以上に守備に気をつかっているようだったけど、相手の早い攻撃に対峙すると、危険な場面が何度か見られた。しかし、多少の中弛みはあったものの、全体としては素晴らしい出来だったと思う。特にワンタッチでゴールへ向かう攻撃陣の連携は、圧巻であった。
試合展開によっては、啓太の途中出場もあり得たかもしれない。結果として5-2というスコアを見れば、その可能性はあったのではないかとも思える。でもスタンドで試合を観戦していた限りでは、それは到底無理なことだと理解できる。3-2となった時点で、啓太の出場は難しいかなあと思った。そして加賀の負傷交代で、その可能性は潰えた。ピッチに立つ啓太も見たかったけど、ベンチで加賀へ声をかける啓太を見ることができた。それはいかにも啓太らしい姿だった。
試合終了後に行われた啓太の浦和レッズ退団セレモニーは、途中から彼の現役引退発表の場となった。サッカー選手としての生涯は短い。それをたったひとつのクラブで全うできるというのは、本当に幸せなことだと思う。監督に必要とされ続けた。仲間に信頼され続けた。そして、サポーターに愛され続けた。その積み重ねが、今日この時へと続いていた。それは、我々にとっても最高に幸せな日々だった。
上手い選手ではなかった。そう言って笑った啓太の才能は、それでも誰もが認めるものである。最も高く評価したのは、元日本代表のイビチャ・オシムだったと思う。水を運ぶ人。啓太をそう表現して使い続けた。チームのためにプレーできる。それが啓太の才能であることは、今日スタジアムで拍手を贈った誰もが知っていることだ。ただひたすら浦和レッズのために戦ってくれたことも。だから啓太の言葉を聞いて涙が出た。
「僕の心には、浦和以上に、愛せるチームがありません。だから僕は、プロサッカー選手として、浦和の男で始まり、浦和の男で終わります。」
啓太、16年間ありがとう。君は立派な浦和の男だ。
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