Jリーグ・ディビジョン1 第2節
2012年3月17日(土)14:00キックオフ
埼玉スタジアム2002(NHK)
浦和レッズ 1 - 0 柏レイソル
いよいよホーム開幕戦です。期待より不安の方が大きいです。広島との開幕戦は、いろいろな意味で注目されました。浦和が昨年まで広島の指揮を執っていたペトロビッチを招聘したこと。監督だけに留まらず、元広島の主力選手であった柏木と槙野を主軸にしていること。そして何より広島というチームが、ペトロビッチ監督が作り上げたJリーグでも希代のシステムを要していること。ある意味、対戦相手のサッカーがすなわち浦和が目指すサッカーの完成形であること。これでは始まる前から答えは出ていたようなものです。そしてまた予想通りの結果が出たものだから、不安は一掃大きくなった次第です。
ただこの第2戦を観た限り、伝え聞いていた問題点はかなり改善されているようでした。その要因は主にふたつあったと思います。ひとつは、柏木と阿部のポジションです。各々が一列前へ上がったことで、その特徴がより活かされるようになりました。得に阿部ちゃんのポジショニングが絶妙で、ボールを奪うだけではなく、ボールを運ぶ基点にもなっていました。もうひとつはサイドの活性化です。早川と梅崎が前へ出ることで、柏のサイドと互角にやり合えた感がありました。攻守の切り替えが早かったのも、このサイドの攻防が充実していたことの現れです。まだ繋ぐべきところでロングボールを蹴ったりしていましたが、そのあたりは今後の戦術の浸透と慣れによって徐々に良くなっていきそうです。それを期待しましょう。
最近全くTVを見ていないので前節の中身はまるで知らずに。
自分たちの力量を省みずに、まるで決まり事のない無防備無用心なお気楽サッカーに終始した3年間だったのに、3ヶ月でこれだけ変えられる監督の手腕に驚かされました。まぁ広島監督時代にやっていたサッカーを浦和に当てはめてやってみようとしているだけ、とも言えるでしょうが。特に柏木をあそこに据えることありき、と言った感じで。
その戦術理解を各選手に短い期間で少しの時間帯でも具現化出来るように指導出来るだけでも大したものです。感心しました。
もっと単純なことから意識改革をはじめているのかと思っていたら、今日のゲームを見た限りでは、ゲーム中の個々の選手の位置関係の変化がかなり複雑。でもちゃんとバランスが取れてた(前半に限ってですが)。ボールの位置によってのフォーメーションの多彩さ、ディフェンスの際のスペースの消し方、オフェンシブになった瞬間からのスペースの作り方、ボールを持っていない選手の動きなど、実に多彩に決め事が構築されていて、それをまだ全て選手が具現化できていない状態なのは仕方ないとしても、ここ3年間でやったサッカーとは全く異質なスタイルをよくもまぁ3ヶ月で植えつけたもんだなぁと。
まだまだ発展途上ですよ。広島に負けたのは仕方ない。あっちは完成形なのだから。生で見て驚いたのは、特に啓太と永田がまるで別人のよう。
心配なのは、やはりこの前の話の通り『9』が不在な現状でしょう。あの戦術にフィットするFWは誰か。点の取れないFWでも、シャドーストライカーたる選手たちの得点力が上がることがあるのか。得点数の増加→勝ち試合の増加に直結する訳なのだから。
ゲーム後、槙野が無理やり仕切ったらしく、ベンチ入りしてた選手を含め全員で肩を組んでピッチ上に並び、そこでサポ大合唱の We Are Diamonds。選手がピッチにいる状態のWe Are Diamondsの大合唱なんぞ初めて見たわ。ホーム開幕戦で勝って、サイスタで久々の勝ちとは言え、すげー微妙な空気感で笑ったよ。
いつも長文になっちまう。ゴメンよー
形が整った分、原口が窮屈そうだった。今後の課題かもしれません。