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カラヤン来日公演の残された貴重映像について(2)

2010-08-16 00:09:32 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 昨日に引き続き「カラヤン来日公演の残された貴重映像について」を整理していきたい。

 5)1970年ベルリン・フィル(第3回)
  1970年は日本で初の「国際博覧会」、通称「大阪万博ーEXPO’70」が開催された年でもあった。カラヤン/ベルリン・フィルもこの「万博」開催を記念して5月に第3回目の来日を果たし大阪と東京で通算12回の公演を行った。この年はベートーヴェン生誕200年にあたり大阪公演は「フェスティバル・ホール」で「ベートーヴェン交響曲チクルス」をメイン・プログラム、東京公演ノプログラムにはオネゲルの交響曲第3番「典礼風」やベルリオーズ「幻想交響曲」などカラヤン来日公演で演奏された唯一の作品が含まれていた。しかしこの年の来日公演は一切のラジオ、テレビ放送もなく残念ながら録音・映像記録が残っていない唯一の公演でもあった。

 6)1973年ベルリン・フィル(第4回)
  1973年6月に東京(渋谷)に新NHKホールが落成、その記念公演としてその年の10月カラヤン/ベルリン・フィルは4回目の来日をする。東京で7公演、大阪で3公演が行われ東京公演の全てはNHKFM生中継(関東・甲信越はステレオ放送)され10月26日(ブルックナー交響曲第7番ほか)、27日(ドボルザーク交響曲第8番ほか)はテレビでも録画放映された。また大阪公演の初日公演(11月2日/東京公演初日と同プローベートーヴェン交響曲第6番・第5番)は近畿圏でFMオン・エア(一部地域生放送)されている。残念ながらこれらの公演の映像は現存しないが東京公演ー10月27日のドレス・リハーサル風景(ドヴォルザーク交響曲第8番、ワーグナー「タンホイザー」序曲、「トリスタンとイゾルデ~前奏曲と愛の死」(音声モノラル)が写真の「カラヤン生誕100年記念BOX(NHKクラシカル)」のDVDに収録されている。

 7)1977年ベルリン・フィル(第5回)
   1977年11月の来日公演は「大阪国際フェスティバル20周年記念」としてピアニストにアレクシス・ワイセンベルクも同行して行われた。この時のプログラムは大阪公演が「ブラームス・チクルス」がメイン、東京公演は「ベートーヴェン・チクルス」で会場はこの時初めて約5,000人を収容できる杉並にある「普門館」が使用された。放送は「テレビ朝日系列」で大阪公演の一部(11月9日・10日の公演)ブラームス/交響曲第1番・ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番(ピアノ/ワイセンベルク)と1978年正月特別番組で東京公演のベートーヴェン/交響曲第5番・第6番がステレオ音声で放映された。しかしながら現在のところこの映像はDVD化されていない。因みに録音では「FM東京」をキー局とする「TDKオリジナル・コンサート」の中で東京公演の先の「第5番・第6番」を除くチクルスの模様が放送されている。        (つづく)




   


  





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