サー・ジョン・バルビローリ(1899~1970)のR.シュトラウスというとその遺された録音の数も少ないのですぐにイメージが湧いてこないかもしれない。 今日紹介するロンドン交響楽団との「英雄の生涯」は1969年9月に行われた彼のラスト・スタジオ録音と思われる。 当時、彼はこの録音と並行して同響とのコンサートでもこの作品をプログラムに取り上げている。このライヴ演奏も「BBC放送録音」のライブラリーからCD化されている。 写真のLPレコードは追悼盤として1970年12月に発売された国内初出盤である。(東芝ーAA8723) 実に悠々とした演奏で演奏時間も50分を超えジックリと聴かせている。 彼は当時の「ニュー・フィルハーモニア管弦楽団」と1970年8月に来日が予定されていたが来日直前の死により「幻」となったことは今も忘れることができない。