ベートーヴェンの「序曲」を集めたレコード、CDは現在までにカラヤンをはじめ数々の名指揮者たちの録音がリリースされている。筆者の好きなカラヤン、コンヴィチュニー盤と並んでもうひとつ写真のクレンペラー盤を紹介したい。 このLPは今からかれこれ半世紀近く前に発売されたものだがジャケット・デザインも思い出深い1枚である。(国内盤ー東芝AA-7364/ステレオ)
録音は1960年ごろと推定されるが発売当時から演奏の誉れも高く定評があった。このレコードにはベートーヴェンが書いた全11曲の「序曲」作品から「コリオラン」・「プロメトイスの創造物」・「エグモント」・「シュテファン王」・「献堂式」の5つが収められている。 いずれもクレンペラーらしくズッシリとし重量感ある演奏だがとりわけ「コリオラン」と「エグモント」は何度聴いても聴き応え充分、その完成度は高い。録音も良好。