指揮者の中には作曲家の顔持つ人も少なからず存在する。巨匠ウィルヘルム・フルトヴェングンラー(Wilhelm Furtwängler/1886~1954)もそんな一人だった。彼は後期ロマン派風の交響曲をはじめとして協奏曲、室内楽曲を数曲書いており特に今日紹介する「交響曲第2番」は彼の3曲ある交響曲作品の中で演奏時間約80分を要する大曲である。また幸いにして彼自身の指揮による録音が複数残されている。とりわけ写真の2LPは1951年12月ベルリン・フィルとの「イエス・キリスト教会(ベルリン)」におけるスタジオ録音で筆者の一番好きな演奏である。(DG-2707 086/モノラル/1976年再リリース盤)
この「第2交響曲」は終戦時の1945年に完成しフルトヴェングラー自身の指揮、ベルリン・フィルにより3年後の1948年2月に初演されている。全体は4楽章構成からなりどことなくブルックナーの交響曲を連想させなくもない。一番の聴き所は演奏時間約30分弱を要する終楽章であろう。このレコードでは終楽章(第4楽章)が第3面、第4面にまたがってしまうがこの楽章では第1楽章の動機の主題が再現され特にコーダでは長調に転調され力ずよく全曲を締めくくるところは圧巻である。
この「第2交響曲」は終戦時の1945年に完成しフルトヴェングラー自身の指揮、ベルリン・フィルにより3年後の1948年2月に初演されている。全体は4楽章構成からなりどことなくブルックナーの交響曲を連想させなくもない。一番の聴き所は演奏時間約30分弱を要する終楽章であろう。このレコードでは終楽章(第4楽章)が第3面、第4面にまたがってしまうがこの楽章では第1楽章の動機の主題が再現され特にコーダでは長調に転調され力ずよく全曲を締めくくるところは圧巻である。