私のレコード・ライブラリーから

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ヘンリク・シェリング、1976年来日公演

2010-05-25 21:56:19 | 想い出の演奏会
 ポーランドの首都ワルシャワ出身で後にメキシコに帰化した名ヴァイオリニスト、ヘンリク・シェリング(Henryk Szeryng/1918~1988)も私の好きなヴァイオリニストである。私が彼の生演奏に初めて聴いたのは1976年4月の公演でこれは1964年、67年に次ぐ3回目の来日公演であった。当時、筆者が会場の東京文化会館に足を運んで聴いたコンサートは初日4月3日のリサイタルと9日のNHK交響楽団(指揮/秋山和慶)との「協奏曲」のコンサートだった。彼の巧みなテクニックから奏でられる美しい響きを30年以上も経った現在でも忘れることができない。特にNHK交響楽団をバックにプログラムの最後に演奏されたベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」は印象的だった。もちろん彼はこの協奏曲を大変得意としておりレコード録音もモノラル録音も含めると3回ほど録音していたと思う。中でもこの来日公演の3年前(1973年)にベルナルト・ハティンク指揮/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団と録音された3回目に当たるレコードは同時に録音されたブラームスの協奏曲と共に愛聴している。
 (写真は1976年4月来日公演プログラム。コンサート終了後に記念に直筆サインを入れてもらったもの。)