牛丼屋夜間アルバイト小野 省子本の森このアイテムの詳細を見る |
☆とにかくどの詩も身近な日常の世界に
☆驚きを作りだしている。
☆詩集のタイトルの詩の出だしはこう。
看板も
店の電気も消えた駅前通りは
地球滅亡後のように暗くて静かです
☆「旅先」の出だしはこう。
暗い坂道は
だまし絵のようにうねうねと続き
☆「楽しく笑ってほしいから」の出だしはこう。
私の体に
インクを補充して下さい
☆「別れのテーブル」の2連目がまたすごい。
私は豆腐を握る想いで
ぼんやりココアの渦を見ています
☆「浄水場まで」は、人間とは何かを端的に表現。出だしはこう。
ユニットバスの不便さは
一人暮らしにはどうでもいいようです
(トイレとバスを一度に使うことなど到底不可能)
☆「母はサボテンが好きだ」の出だしがまたいい。
台所に
ぬぼーっと並んでいる
トゲだらけの緑頭に
時々ひっそり
話しかけている
☆この詩は、今年の筑波大附属駒場の中学入試で出題された。
☆ユーモアと愛の影は哀しみである。